東北大学の学生チームが初心者向け麻雀支援アプリ「JongHelper」を開発し、学生向けハッカソン「JPHACKS2017」に出場。審査員特別賞の他4つの企業賞を同時受賞しました。
これまでも麻雀を補助するアプリはありましたが、この「JongHelper」は手牌の写真を撮るだけでかなり高度な支援を得られるということでした。取材に行き、開発チームの方にお話もうかがったのですが、すごいですよこれは。麻雀に参加するためのハードルが2段くらい下がるのではないでしょうか。さっそく紹介していきたいと思います。
ハッカソンって?
アプリの紹介をする前に、「ハッカソンって何?」という疑問も多いと思うのでまずはそちらの説明から。私も今回初めて知りました。
ハッカソンとはハック(Hack)とマラソン(Marathon)を掛け合わせた造語で、エンジニアやデザイナーがチームを組み、短期間でサービスやシステムを開発して発表したり成果を競うイベントです。これをきっかけに新しいサービスが生まれる可能性も大いにあり、日本でも様々な企業や団体が開催しています。
「JongHelper」を開発した東北大学の学生5名によるチーム「とまと」が出場したのは「JPHACKS2017」というイベント。学生向けのハッカソンの中では日本最大級のものだそうです。
シャンテン数からアガリ点まで!JongHelper機能紹介!
いよいよ本題。「JongHelper」の詳しい機能について紹介していきます。既存の麻雀支援アプリはアガッた時の点数計算を教えてくれるものが主でしたが、「JongHelper」はそれよりも前の、手作りの段階から支援を受けられます。
方法は手牌の写真を撮るだけ。画像認識システムが牌を把握してくれます。手牌が認識されると、次のようなことが分かります。
①現在のシャンテン数と捨て牌候補、狙えそうな役を表示
シャンテン数のような明確に答えがあるものはともかく、「狙えそうな役」というふわっとしたものを教えてくれるのってすごくないですか!?
②テンパイすると待ちの種類と点数が表示
この機能が一番役に立つのではないでしょうか。上の画像のように、何を切ると何待ちになるか、アガリ牌が複数ある場合はそれぞれの打点も全て表示されます。一色手の多メンチャンは初心者どころか中級者でも苦手とする人は多いはず。しかしこのアプリがあれば長考もミスもありません。
今後の展望。実用化は?
現段階では一般向けにリリースされているわけではないものの、需要は絶対にありそうなこのアプリ。実用化やリリースは今後あるのでしょうか?「とまと」の脇本さんによれば「現在は開発がストップしているが再開したい。今後は鳴きやカンへの対応や画像認識の高精度化などが課題になる」とのことでした。
リリースされたら初心者が参加しやすくなって卓が立ちやすくなりそうですね。反面、支援効果が高すぎて中級者同士の使用は物議をかもしそうでもあります。点数表を脇に置いて対局することにクレームはほとんどつかないと思いますが、フリー雀荘でこれを使ってたらさすがに怒られますよね。このアプリが普及したらフリー雀荘のマナー欄に新たな項目が追加されるかもしれない。そんな可能性すら感じさせるアプリでした。
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