- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 22
平均順位にして0.1の実力差があるとしても、上位者が勝ち越す確率は約67%、0.2でようやく約73%。(講談社版『科学する麻雀』第1章より)。セットで打つとなると精々1日10戦程度なので、勝つ可能性が本当に3対7だとするとこれ以上に実力差があることになりますが、どんなに強いプロであっても、麻雀雑誌のセット仲間で最強の打ち手に7割勝てる人はいないでしょう。どちらが強いかだけならまだしも、どの程度の確率で勝てるかとなると、我々の直観はあてにならないものです。
とはいえ長期で見れば強者の参入を許すことは、勝ち分を大きく減らすことになるのは間違いありません。1人足らなくてもすぐメンツが揃えられるように、あまり強くない麻雀仲間を増やすというのも手ですが、3人でも進められるようにいっそ三人麻雀を広めるという手もあります。運の要素は強いですが1人少ないので紛れが少なく、スピーディーにゲームが進むので慣れればむしろ四人麻雀より勝ちやすいとも言われます。愛好者の多さから、今年はついに三人麻雀の戦術書が出るまでになりました。
第1章 23
実戦経験が豊富な打ち手がこの手の話をするのは結構見受けられますが、特に根拠があるわけではありません。「攻め1守り3」で攻撃型が勝ちにくいというのは、単に3人いる方が勝つ可能性が高いというだけの印象論に過ぎない気もします。
個人的には「攻め2守り2」だと攻撃型が勝ちやすいというのは、「同程度の実力に見える打ち手同士だと、実は攻撃型の方が実力で勝る」で説明がつくのではないかと考えます。同卓していてはっきり実力が劣ると分かるのは基本的な守備が出来ていない打ち手なので、守備は出来ているが攻撃が甘い打ち手は実際の実力以上に評価されがちということです。
対戦相手に苦手意識があると実力が発揮できずに勝てなくなるということは麻雀に限らずあります。打ち筋に相性差があるように感じるのはむしろこの為ではないでしょうか。それなら、苦手意識を持たずに済むためにも、相性については特に考えないことをお勧めします。
第1章 24
「遠い仕掛け」という表現はよく聞きますが、「遠いところからの仕掛け」と、「アガリに近くならない仕掛け」が混同されやすいので区別したいところです。後者に関しては、アガリ以外に明確なメリットが無ければスルーすべきでしょう。
前者に関しては、私も筆者同様、定期的に卓を囲む機会がある打ち手の平均よりは鳴く機会が多いと思います。アガリにまで遠いところからでも安牌が十分にあれば手詰まりを恐れることはなく、相手からみて高打点の可能性が残る仕掛けであれば、他家の手作りが止まりやすく、結果的に少ない安牌でも手詰まりせずに済みやすくなります。鳴くかどうか迷っていると他家に遠いところからの大したことのない仕掛けと読まれやすくなるので、できれば鳴く牌を事前に決めて、自信を持って仕掛けるようにしたいですね。
第1章 25
昨今の戦術書から麻雀を学ばれた方ならあまり気にならないかもしれませんが、勝つための打ち方が「上品ではない」という意識は私にも少なからずあるので、後ろ見されると普段通りの麻雀が打てなくなるかもしれません。「麻雀に王道も邪道もない。むしろ自分の進む道こそが王道。」勝つ為の努力を怠らないのであれば、本当はこれくらい自信を持って打った方がいいのかもしれませんね。
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