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来賀友志|魅力あふれる作品を生みだし続けた麻雀人生

来賀友志|魅力あふれる作品を生みだし続けた麻雀人生

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2022年5月、悲しい知らせが麻雀界を駆け巡った。「天牌」の原作者として知られる来賀友志さんが逝去されたのだ。来賀さんは数多くの麻雀漫画の原作を手がけ、メディア出演などを通して長く麻雀界に携わり、麻雀を愛し愛された人生を歩んできた。来賀さんが生みだした名作の数々は、麻雀漫画・漫画界に大きな影響を与えた。劇画原作者、来賀友志。今回は麻雀と共に生きてきたその人生と、皆に愛された作品の数々をご紹介しよう。

来賀友志の人生

来賀友志さん(本名:江畑博之さん)は1956年に鹿児島県で生まれ育った。来賀さんはどのように麻雀と出会い、劇画原作者の道を歩むことになったのか。その道のりを紐解いていこう。

学生時代・麻雀との出会い

植物博士の父親を見て育った来賀さんは、毎晩深夜まで研究に打ち込む父の姿を見て小学校高学年の頃から勉学に励むようになった。その努力が実り、全国的にも有名な名門校ラ・サールへと進学を果たす。来賀さんが麻雀を覚えたのは中学生の時だが、本格的にのめり込んだのは浪人生時代から大学在学中のこと。対局のたびに違う局面に直面する麻雀の面白さにハマってからは年中麻雀を打っていたそうだ。二浪して早稲田大学に入ってからも麻雀漬けの日々を送り、確かな雀力を培っていった来賀さん。その実力は仲間からも一目置かれていたようで、麻雀部のキャプテンに頼み込まれて東京六大学麻雀リーグに出場したほどだ。そして、この大会を主催していた竹書房と関わりをもつようになったことが、後の来賀さんの人生に大きな影響を与えることとなる。

竹書房「近代麻雀」編集長に

麻雀の面白さに魅了されてからは「いつも麻雀のことを1番に考えて生きてきた」と語る来賀さん。プロ雀士を志したこともあったが、真面目なご両親は来賀さんが麻雀をすることを快く思ってくれなかったそうだ。当時まだ1970年代、麻雀はギャンブルのイメージも強かった時代で、ご両親の反応は無理もないのかもしれない。しかし、一生麻雀と関わっていきたいと思っていた来賀さんは「麻雀に関連する出版社に入れば両親も許してくれるのではないか」と考えた。そこで、学生時代から竹書房で嘱託として働きだし、麻雀専門誌・近代麻雀に携わることとなる。現在はMリーガーや女流プロの特集、麻雀漫画で賑わっている近代麻雀だが、当時は活字主体の雑誌であり、来賀さんは採譜や原稿の執筆・編集に勤しんでいたそうだ。大学卒業後に正式に竹書房に入社し、26歳で編集長になってからの来賀さんの生活は更に多忙を極め、月のほとんどを会社で寝泊まりする日々だったという。

劇画原作者へ

当時のことを「辛いことも多かったが、その経験は後に活きた」と振り返る来賀さん。激務だった編集長時代が、劇画原作者として成功する為の土台を培ってくれたのだろう。激務をこなしながら「自分の作品を通して麻雀の楽しさを多くの人に知ってほしい」という思いを抱くようになった来賀さんは、28歳の時に劇画原作者への道に進むことを決意したのだった。

ペンネームの由来

ペンネームの「来賀」は日本に初めて麻雀を広めた「空閑(くが)緑」という人物に由来し、名前は志を共にする仲間との友情を書きたいとの思いから「友志」と名付けたそうだ。麻雀に対する愛と、麻雀の普及に尽力した方への尊敬の念が感じられるネーミングといえるだろう。

原作を書く上でのこだわり

登場人物の織りなすドラマや心に刺さるメッセージを大切にする来賀さんは、原作を書く際にはストーリーから書き始める。そして、そのストーリーにどんな牌譜が入ればキャラクターの決め台詞が引き立つかを考えるそうだ。1話の中に1つないし2つは決め台詞を入れることを貫いている来賀さんだが、読者の心に響く台詞に悩み、1シーンに1週間悩むこともあるという。並々ならぬこだわりを持ち、魂を注いで作品を書き上げるのが来賀さんのスタイルだ。

来賀友志の対局

イベントやテレビ番組での対局の機会も多い来賀さん。対局の際には絶対に勝たなければという覚悟で挑んでいたそうだ。プロ顔負けの実力を誇る来賀さんは、フジテレビONEで放送された対局番組「極雀」に4度出演。鈴木たろうプロや近藤誠一プロといったMリーグの猛者と対峙し、なんと全ての出演で優勝を飾っている。その強さに驚いた視聴者も多かったようだ。

「闘牌列伝麻雀  クリエイター祭り」では、配牌時は8枚だった萬子をどんどん引き込み、解説を驚愕させる見事な清一色アガリを見せた。まるで漫画のように劇的な対局を現実世界でも作りあげた一局だった。

好評を呼んだ「闘牌列伝  麻雀クリエイター祭り」は4年後にチーム戦となって復活し、注目を集めた。

SNSを活用して情報発信

Twitter

来賀さんはペンネームである来賀友志名義でTwitterを開設している。麻雀に対する思いを様々な視点から語ることもあれば、日々の生活に関するツイートも。イベント参加や「天牌」の単行本発売の告知をすることもあり、フォロワーからのメッセージにも気さくに返信する様子が垣間見えた。

交流ツールとしてもTwitterを活用しており、多くの麻雀プロとの交流も見られる来賀さん。

「天牌」の連載900回突破時には多井隆晴プロからお祝いも。

松本吉弘に愛用の時計をオススメ。確かに武骨で男らしいデザインが松本にぴったりだ。

近藤誠一の戦術書を熟読したらしい来賀さん。麻雀に関する知識の吸収に余念がない。

Instagram

本名の「江畑博之」名義でInstagramも開設。こちらは食べ歩きで出会った美味しい料理の写真がズラリと並ぶ。良いお店を多くの方に知ってほしいという思いで情報を発信しており、料理の写真や味の感想だけでなく、お店の情報もしっかり伝えてくれている。

YouTube

2015年にはYouTubeで「卓掃」の様子を撮影したものを公開している。卓掃とは麻雀牌をキレイに拭きあげる作業のことだ。動画内では雀荘で店長を務める方が卓掃を披露。そのテクニックは瞬きすると動きを見逃してしまうほどスピーディでお見事の一言。来賀さんも神業だと絶賛している。

この卓掃は「卓掃選手権」「麻雀職人選手権」として来賀さんの発案で企画されており、様々な麻雀プロが技を披露した。あまり見る機会のない麻雀プロの卓掃の様子は新鮮で多くの人の目を楽しませ、来賀さんは審査員として参加し企画を成功に導いた。ちなみに第1回卓掃除選手権では、当時「今までしたことがなくて二年くらい練習中」と言っていた多井隆晴も挑戦。普段の対局で見せる華麗な牌捌きとは全く違った卓掃の様子は一見の価値ありだ。

来賀友志原作の作品

劇画原作者となった来賀さんは、数えきれない程の作品を世に出してきた。特に嶺岸信明氏とのタッグ作品である「天牌」は、麻雀漫画界で長く愛される人気作品としてあまりにも有名だ。来賀さんの作品は白熱した対局が繰り広げられるだけでなく、個性的な登場人物の人情劇も醍醐味の一つ。「勝負に負ける者がどれだけ格好良くなれるかを考える」というこだわりと、キャラクターに対する来賀さんの強い思いが魅力的な登場人物を生みだし、多くの読者を夢中にさせるストーリーを紡いできたのだろう。ここからは来賀さんが手がけてきた作品の数々をご紹介しよう。

嶺岸信明氏との主な作品

麻雀飛龍伝説 天牌

天牌 1

来賀さんの代表作である「麻雀飛龍伝説 天牌」は、麻雀漫画界の金字塔として名高い名作だ。ひたすらに強さを求め、激しい闘いの世界に身を投じた沖本瞬の成長の物語を描く。単行本は2022年5月現在114巻まで発行されており、麻雀プロにもそのファンは多い。実写映画化やゲーム化もされ、様々な層から愛されている作品だ。魅力的なキャラクターが発する心に残る名セリフにも注目していただきたい。

瀬戸熊直樹も、名セリフが胸に刺さったという麻雀プロの一人だ。

その人気ぶりは、Twitterで天牌の名セリフをつぶやく「天牌名言bot」が存在するほど。非公式とのことだが、来賀さんを始めMリーガーも多数フォローしているアカウントだ。

来賀さんの作品全体から名セリフを集めた「来賀節bot」も。

麻雀覇道伝説 天牌外伝

天牌外伝 1

「麻雀覇道伝説 天牌外伝」は「天牌」本編に登場し、その強さゆえに麻雀職人と呼ばれる黒沢義明が沖本瞬と出会うまでの物語が描かれている作品。麻雀打ちとしての強さだけでなく黒沢の男気あふれる生き様に憧れるファンが多く、スピンオフ作品にも関わらず高い人気を誇る。人情ドラマも見どころであるので、麻雀のルールが分からなくても楽しめる作品だ。こちらも2018年に実写映画化されている。

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麻雀至高伝説 天牌列伝

天牌列伝

こちらの「麻雀至高伝説 天牌列伝」も「天牌」のスピンオフ作品で、本編に登場する登場人物にスポットを当てた物語になっている。「天牌」を読む上で重要な麻雀打ちたちの過去や麻雀との出会いについて描かれており、来賀さんがどのキャラクターにも熱い思いを込めていたことがうかがえる。

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あぶれもん 麻雀流浪記

あぶれもん 麻雀流浪記 (1) (近代麻雀コミックス)

「あぶれもん 麻雀流浪記」は、かつては神童と呼ばれ麻雀を純粋に愛する男、新堂啓一と、冷徹だが確かな実力と強運を持つ轟健三、2人の天才雀士の物語。死闘を繰り広げた2人が更なる強さを求めて旅に出て、全国の猛者と熱い卓上の闘いを繰り広げる。

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てっぺん 卓上の獣道

てっぺん 卓上の獣道 (1) (近代麻雀コミックス)

「てっぺん 卓上の獣道」は、優等生の佐山誠と不良の田岡慎が麻雀を通じて絆を深め、それぞれ別の道に進みながらも麻雀のてっぺんを目指す物語。様々な人間模様も描かれており、来賀さんがペンネームにも込めた「志を共にする仲間との友情を書きたい」という思いが伝わる作品だ。

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麻雀群狼記 ゴロ

麻雀群狼記 ゴロ (1) (近代麻雀コミックス)

「麻雀群狼記 ゴロ」は、賭け麻雀を生業にして生きてきた雀ゴロ、安斉雅が麻雀漬けだった人生を振り返るストーリー。日々死ぬ気で麻雀と向き合ってきた男たちの生き様を描いた本作は麻雀大河ドラマとも評され、2011年に実写映像化されている。

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その他の主な作品

来賀さんの作品は麻雀を題材にしたものが主となっているが、将棋をメインテーマにした作品やアクション作品も存在する。勝負の世界や人情ドラマなど読む者を引き込むストーリーが紡がれており、その引き出しの多さには感服するばかりだ。

作画:渡辺みちお
・ばっくれ
・革命トライアングル

作画:神田たけ志
・指して刺す
・投了すっか!
・幻の麻雀牌譜 ザ・ライブ(原案)

作画:本そういち
・伝授 平成ヘタ殺し
・ウァナビーズ(脚本)

作画:甲良幹二郎
・麻雀蜃気楼

作画:梅江里見
・ナインストーン

作画:峰岸とおる
・ハッカー

作画:カツミ
・俺の選択

作画:花小路小町
・カリスマ

作画:市川智茂
・ギアな風牌

作画:旭凛太郎
・雀首

作画:ナカタニD.
・SHIN-DO

作画:山口正人
・修羅の舞

来賀友志さんの麻雀愛は永久不滅

この記事では劇画原作者、来賀友志さんが麻雀と共に歩んできた人生と、多くの人に愛されている作品の数々をご紹介した。来賀さんが深い愛と情熱を持って麻雀と向き合ってきたことがお分かりいただけたはずだ。「多くの人に麻雀の楽しさを知ってほしい」という来賀さんの思いは、これからも作品の中で対局や台詞に宿り、我々の心に生き続けることだろう。

この記事のライター

麻雀ウォッチ編集部
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