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もっと勝つための現代麻雀技術論 第214回 「オーラスの手作り」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第214回 「オーラスの手作り」

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 「天鳳完全攻略読本」の内容をほぼ引用する形になりますが、講座43「オーラスの手作り」の補足としてこちらで取り上げさせていただきます。(天鳳のような完全順位戦を想定しているので、素点が結果に反映するルールについて注釈を加えました。)

アガりさえすればいいなら打点は不要

 アガった時点でトップ終了であれば、更に打点を上げる必要は全くありません。少しでもアガリ率を高めるように打ちます。役有りテンパイはダマにしますが、役が無い場合でも先制テンパイなら多くの場合リーチで問題ないです。

 (但し、素点も結果に反映されるルールで、あがれなくてもトップを維持できることが多い余裕のあるトップ目なら、わずかにアガリ率を高めるためだけに打点を大きく落とすことはありません。祝儀有りのルールで先制良形なら、リーチを打つ着順的メリットがない役有りテンパイでもリーチで問題ないです。)
 

 ドラ
(オーラストップと800点差の2着)

1000点でもあがればトップなのでドラでも鳴きにくいトイツを落とす。素点制でもこの点差なら切りでよいとみるが、2着目に満貫以上あがられない限りトップなら、打としなかったためにアガリ逃して逆転されることは稀で、逆にドラを切って鳴かれたために逆転されるケースも一応あるので打が無難とみる。

 

逆転手にこだわらない

 2着以下の場合は逆転手を作ることを考えます。オーラスで逆転してトップが取れた時が麻雀を打ってて一番楽しいという人も多いと思いますが、特別逆転を意識して手作りする技術は、実はそこまで重要ではありません。理由は3つほどあります。

 1つ目は、ラス目でない場合は自分が他家に逆転される可能性もあるので、無理に逆転手を目指すより着順の変わらないアガリでもよしとすべきことも多いためです。麻雀の目的は他家より点数を稼ぐことと書きましたが、これはあくまで、与えられた状況の中での最善を目指すということであって、決して毎回トップを目指すことを目標にするわけではありません。

 2つ目は、特別逆転を意識しなくてもメンゼンテンパイならツモ、一発、裏ドラ、直撃といった不確定要素で逆転できる可能性が結構あるためです。偶然に頼る打ち方を好まない人も多いですが、手役やドラがついて確実に逆転できる手ができるかどうかも運次第です。同じ偶然に頼るなら、より可能性が高い選択を取るべきです。アガリまでの手数が変わらないのであれば、確実に逆転することを優先すべきですが、手変わりをみるくらいなら不確定要素にかけたほうが多くの場合よくなります。

 3つ目は、狙って逆転手を作らなければ不確定要素に賭けても逆転できないほど3着目とも大きく離されたラス目であれば、そもそも最善を尽くしたところでラスのまま終わることが大半なので戦績にほとんど影響しないためです。逆に、何をあがってもトップという局面で素早くアガリを目指すことができるかどうかは戦績に大きく影響します。常に最善の手を目指すに越したことはありませんが、相当な実力者であってもそれは困難なことです。重要な技術が身につくまでは、それより重要でない技術は多少ないがしろになっても構いません。
(素点制で狙って逆転手を作らなければ不確定要素に賭けても逆転できないほど3着目とも大きく離されたラス目なら、本当に逆転手にならない限りアガリに着順価値がないのですから、むしる平場以上にアガリ率重視でラス確のアガリを目指すすことになりますし、他家からリーチが入れば平場以上に降り有利になることになります。どうせラスだからといって適当に打たず、少しでも失点を避けるように打ちたいですね。)

 


(オーラストップの西家と4800点差)

リーチ

タンヤオや三色変化はあるが、ツモ裏や一発裏で逆転できる即リーチの方がトップとれる可能性は高い。

 


(オーラストップの西家と4800点差)

これだけ逆転が確定する手変わりが多ければ手変わりをみるが、そもそもこの手牌なら東1でも打とするので、逆転手にこだわる必要はない。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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