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ネマタの麻雀講座 第24回 「待ち選択 その3」

ネマタの麻雀講座 第24回 「待ち選択 その3」

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 アガリやすいテンパイと、アガリにくいけどその分高打点になるテンパイの比較を考えます。

 第16回で申しましたように、リャンメンをカンチャンにしてもアガリ率は半分までは落ちず、リャンメン待ちの7割程度は上がれます。よって、カンチャン待ちにすると打点が2倍になる場合は基本カンチャンに受けます。

 ただし、カンチャン待ちにしてアガリ率が低下すると、その分増えるのは他家のアガリ率です。リーチとダマの比較では、打点が2倍にまでならなくてもリーチ有利になることが多かったのは、リーチしてもリャンメンをカンチャンにするほどアガリ率が落ちないのに加えて、アガリ率が落ちるとしてもその分他家のアガリ率も下がるためでした。

 自分がアガらなかった場合、その局の収支は、平均して子の場合は約-1500点、親の場合は-2500点程度なので、アガった時の打点に子なら1500点、親なら2500点をそれぞれ加えて計算すると比較しやすいです。
 例えば子の1000点リャンメンと2000点カンチャンでも2倍にはなっていますが、それぞれ1500点を加えると2500点と3500点。3500×0.7=2450なので、基本的に1000点リャンメンに受ける方がよいでしょう。

 リーチした場合の打点についてはもちろん一発裏ドラツモ込みの平均打点を考えます。ダマで2翻以下の手でも一発裏次第で満貫に届く場合があるため、ダマ2翻以下の手でも1翻アップだけなら打点は2倍にまでは届きません。1翻+10符なら大体2倍になるのでその場合は基本カンチャンに受けます。

 40符1翻リーチと40符2翻リーチなら、後者は前者の2倍とまではいかなくても1.8倍にはなるので、これまでの話を受けると一見カンチャンにした方がよさそうですが、これも基本はリャンメンに受ける方がよいでしょう。
 何故ならカンチャンに受けると1翻アップということは、(ドラ)のようにドラそばのカンチャン待ちになるか、から打のように自分で1枚使っているカンチャン待ちのイーペーコーになるので、カンチャンとはいえ比較的アガリにくいためです。

 他にも第18回で申しましたように、「ある程度リードしている局面」の頻度が多い方が打ち回ししやすいので、アガリ率と打点の目安を押さえつつ、微妙なケースはアガリ率を優先するというのが勝ちやすい選択になると考えます。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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