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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第54回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第54回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第一節二回戦B卓

▼対局者
石橋伸洋
多井隆晴
ASAPIN
小林剛

 次節(11月30日)まで期間が空くので、これまでの対局の中で気になった局面を取り上げていくことにします。

牌譜はこちら

 打ならツモとして、ツモなら純チャンテンパイに取れます。打はソーズチンイツ、万一の九蓮宝燈狙いと思われますが、手数がかなりかかるのでここでは打がよいと思われます。



 メンツ候補が足りていませんが、ドラが重なりや数牌くっつきでタンヤオがついた場合に1手進めておいた方が強いとみてのポン。ただし遠いところからの仕掛けなので、重なりで手役がつき、比較的安牌になりやすいを残して打というところでしょうか。
 ただしはタンヤオの浮き牌としては456牌に劣るため、をツモった場合もを残していた方が有利。重なりもポンテンを残せます。そうなるとを残すにしてもポン打という手も考えられます。優劣を比較するのはかなり難しいです。

 メンピンドラでも一発ツモ裏込みで平均6000点以上が見込め、ドラ重なりは平和が消えるのでの価値があまり高くない手牌。放銃リスクを減らすために、東家南家に通りやすいをツモったところでと取り替えます。

 直後に南家がをトイツで重ねたので、結果的に最高のタイミングでの切りになりました。

 どちらも不要なら親の現物を残して打としそうですが、テンパイが近そうなのはドラを切ってきた北家。北家に対してはの前に切られたのまたぎにあたるより、裏スジの方が危険ということでを先に切ります。

 実際北家にでテンパイが入るのですが、その前にテンパイを入れた西家がのシャンポンだったためテンパイが入ったところで放銃。結果的にはから切って次巡切りなら放銃を回避できていましたがこれはやむなしでしょう。次回に続きます。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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