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ネマタの戦術本レビュー第342回「麻雀 定石「何切る」301選  著:G・ウザク・福地誠 その15」

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 Q127~129

 Q127は4連形かつドラ引きの変化を活かすためにソーズをリャンメン固定。Q128はソーズ部分も悪形含みなので、1シャンテンに取るとマンズ4連形が伸びても良形テンパイになりづらく変化を活かせないのでシャンテン戻しをすることになります(現麻2627回)。

 Q129はリャンメントイツとリャンメンカンチャンの比較。この比較になるとリャンメントイツ側はイーペーコー目もあるので、実はリャンメンカンチャン側が有利になることは少ないです。一例としてはがドラならイーペーコー目があることがメリットにならないので、ポンテンを取るつもりでないなら打が有利になります。

 最もメジャーな役の一つが一番覚えにくいというのも確かに問題です。こちらは何故そのような条件があるのかを説明することが出来ますが、入門者にとっては意味不明でも仕方ありません。ちなみに中麻だとシュンツ4つで雀頭が字牌でなければ、鳴いていても待ちがリャンメンでなくてもピンフになります。

 Q130〜132

 Q130はカンチャン残りでも三色と赤がつけばリャンメンテンパイよりはっきりよいので、よりよい受け入れ優先の観点からもカンチャンを固定します。Q131は単純にメンツを残して浮き牌を切ればよい問題ですが、Q132になると雀頭が無くなり、が雀頭になればタンヤオがつくことから残しが活きます。

 従来のルールを残したまま、整合性を考えずにルールを付け足していったのが、麻雀のルールが煩雑で合理的に説明しづらい理由です。

 Q133〜135

 Q133は打ならドラ受けが残りますが、既にダブ東ドラドラで満貫なのでむしろアガリにくいドラ待ちが残らない方がいいですね。リャンメンテンパイになりやすいようにソーズのリャンカンを残します。

 Q134はソーズがドラ含みリャンメンにつき789三色は見ないので外側のから切りますが、ソーズがならリャンメンができるより789三色のメンツ候補が揃う方が変化として強いのでから切ります。
 Q135は良形変化1種よりも、先にを引いた時の待ちの強さを優先します(現麻第12回)。

 点数計算そのものはさほど難しいわけではなく、麻雀のルールを一通り覚えて定期的に麻雀を打っている人にとっては、麻雀プロの試験は自動車免許の試験と比べてもそれほど難しくはないと思います。ただし何度も申し上げていますように、交通ルールと異なり、麻雀のルールは必要性を説明しづらいものが多いことに問題があります。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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