第4章 1シャンテンからの勝負は?
1シャンテンからは基本降りることが多いですが、これも最近の研究で本書の基準よりも押せる領域が多いということが分かりました。リーチに放銃したときの平均打点はリーチ全体の平均打点より低いという要素に加えて、途中までは勝負するが、巡目が深くなって更に危険牌をツモるようなら降りという選択肢を取ることも可能というのがその理由です。
手牌A,Bは共にメンツが2つある1シャンテンですが、メンツが3つあって雀頭がないヘッドレス1シャンテン。メンツが3つあって雀頭があるくっつき1シャンテンについては、1巡あたりのテンパイ確率が更に高くなるような牌姿もあります。このようなケースももちろん「押し」寄りに傾きますが、「1シャンテンからは降り」という言葉が先行していると降り過ぎてしまうかもしれません。
2シャンテンとなると更に押せることは少なくなりますが、自由自在に鳴けるチンイツ手以外でも、メンツ候補不足で、3456の4連形や4556の中ぶくれ形を多く含むうえにテンパイすれば高打点になる手であれば、「押し有利な1シャンテン」になるツモが豊富にあるので押すことは考えられます。シャンテン数に限らず、「どの程度の価値がある手牌か」をある程度評価できるようにしておくことが重要です。
鳴いた手をどう見積もるか
鳴き手はリーチより特徴が出やすいので、統計上のデータをそのまま適用できないケースも増えます。鳴き手に対する押し引きが苦手と感じる打ち手が多いのも、個別の対応が必要になるケースが増えるためと思われます。より具体的には、『デジタルに読む麻雀』を御参照下さい。本書の内容を一通り把握した人が読みやすい作りになっているのでお勧めです。
ダマテンは無視と言っても、赤アリルールではダマ高打点のテンパイが入るケースもそれなりにあります。押し引きの基礎を学ぶ段階であればとりあえず無視のつもりでもよいですが、基礎が身に付いた段階であれば可能な範囲でケアするようにします。特に、「他家のリーチや鳴き手にノーテンから勝負するにはリスクの高い牌」を切ってきた他家には注意が必要です。
本記事に関するご紹介
ここから始まった!
これがデータ麻雀の聖典だ!
ツキや流れの「ひらめき麻雀」に終わりを告げた
伝説の「データ麻雀」の聖典が、全頁2色になって降臨!
『科学する麻雀』をもっとも読み込んだと豪語する
経済評論家・勝間和代との特別鼎談「麻雀はどこまで科学できるのか?」や、
「危険を察知せよ! 読みの技術論」なども新規収録!
強者になりたければ、本書を使い倒せ!!
福地誠(編)
AMAZON販売ページ