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ネマタの戦術本レビュー第555回「片山まさゆきの楽勝麻雀 著:片山まさゆき  その35」

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Q65

 打

 打なら打と比べて、ツモのドラ単騎テンパイを逃しますが代わりにツモのリーチのみ変則多メンチャン。ドラをツモった場合はの順でリーチすることで打とした場合よりスジで出アガリしやすくなります。どちらかと言えば打の方がよさそうです。

 「九蓮宝燈チャレンジ」も、三人麻雀で3回達成したので勝敗にこだわらなくていい対局だとしてもやらなそうです。ちなみにそのうち1回は大三元の包になったうえに大三元をテンパイしている他家から出アガリ。もう1回はその1週間後で9メンチャンの純正。オーラス

の形でテンパイしましたが満貫ツモではトップに届かなかったので打、次巡をツモってあっさりアガってしまいました。そのため3回目にアガった時は何の感慨もありませんでした。アガったら死ぬと言いますが、アガらなくても人はいつか死にます(笑)

Q66

 打

 こんな手牌でも本当に先制リャンメンリーチは正義なのでしょうか。こんな場合も共通の受け、ピンズのリャンメンに着目してみます。つまり、ツモアガリを逃したとしても待ちの方がよいのであれば打に分があるという考え方です。

 リーチしてをツモった場合、和了平均点はツモの1翻がついているので約3200点(『統計学のマージャン戦術』テーマ10のフリテンリーチの表を参照)。打としてツモの待ちリーチは平均打点5000点程度(なら30符3翻、なら30符2翻)。ツモの待ちリーチは平均打点12000点程度(なら6翻、なら5翻)。それぞれの平均をとって約8500点程度というところです。

 約8500点程度のリャンメンリーチが約3200点のアガリに勝るには、アガれなかった時の失点も考慮するとアガリ率50%程度は欲しいですが、先制リャンメンリーチなら中盤過ぎでもアガリ率50%程度は見込めるので、6巡目ならテンパイを外しても割に合うことが多いと判断しました。

 よって、3巡ほどしてを引き戻したら、その時は渋々リーチを打ちそうです。やっていることがチグハグに見えますが。巡目の変化も場況の変化も一つですから、一貫性の無い選択というわけではありません。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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