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ネマタの戦術本レビュー第842回「『論理的思考で勝つ麻雀』著:中嶋隼也 編その8」

ネマタの戦術本レビュー第842回「『論理的思考で勝つ麻雀』著:中嶋隼也 編その8」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

Logic8

 

 最近は安牌を抱える打ち方が再評価されている向きがありますが、完全1シャンテンのような先制テンパイしやすい手牌に関しては、基本的に手広く構えることをお勧めします。

 安牌を抱えるのが有力なのは先制テンパイを入れにくい場合です。メンツを中抜きしてでもベタオリするつもりなら、安牌を残しておく必要性はそれほど大きくはないですが、多少受け入れを狭めても安牌を抱えておくことで形テンが取りやすくなり、結果的に失点を軽減することにつながります。浮き牌だけでなく、安全牌をブロックとして組み込むことができればなおのこと有力です。

 形テンを狙ううえでも、重要なのは5ブロックの構想。ブロックと言えば基本メンツ、トイツ、ターツのいずれかですが、何らかの理由で浮き牌をターツより優先させるのであれば、浮き牌がブロック候補になる場合もあります。ドラや4連形といった強い浮き牌は分かりやすいですが、他家の攻撃に対して押しづらい牌に関しても同様にブロック候補としてみることができます。「特定の牌を切らないことを前提に、どこで5ブロックを作るか」。このことを意識しているだけでも、形テンの成功率を高めることにつながります。

 浮き牌をブロック候補として残す手作りだけでもセオリー化が難しいので、局面や点数状況に依存しやすい形テン狙いはなおのことセオリー化が難しいです。本書で示されている通り、日頃の修練がものをいいます。「これで十分」ではなく、「少しでもリターンを得るための最善の選択は何かと考えるようにしたいですね。」

 

論理的思考で勝つ麻雀

「選択と抽選のゲーム」と言われる麻雀。
プレイヤーの実力が反映される「選択」の精度を高めることは何よりも大切です。
本書ではそのために必要な考え方、戦術を論理的に解説します。

著者は麻雀の思考の言語化の達人、中嶋隼也プロ。ロジカルで分かりやすい解説が遺憾なく発揮されています。

点数状況・巡目・他家の挙動など、状況が刻一刻と変わるゲームである麻雀において、得な選択肢を選び続けるための論理的思考力を本書で身に付けましょう!

著:中嶋隼也(@owadasenmu
単行本:1,404円
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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