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ネマタの戦術本レビュー第849回「『論理的思考で勝つ麻雀』著:中嶋隼也 編その15」

ネマタの戦術本レビュー第849回「『論理的思考で勝つ麻雀』著:中嶋隼也 編その15」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

Logic15

 良形テンパイでありさえすればほぼ押し、悪形でも案外押せるということがよく分かる例題です。例1、2は一昔前なら降り有利とみなされること多かったケースです。

 ただし、押すと言ってもメンゼンテンパイなら必ず追っかけリーチを打つとは限らず、例3〜6のようにダマ有利になるケースもあります。ダマ寄りの要素があるとはいえリーチ有利(例えば例5のケースでドラが1枚あるなど)なことも少なくないので、意識しすぎるとうまく打ち回しているつもりなのに評価ptを落とすことになりかねませんが、押し引きと言っても押すか引くかだけでなく、押し同士、引き同士の比較でもあることに注意します。

 例8のような安手悪形テンパイの場合も、「ベタオリ」との比較なら案外押せることも多いのですが、テンパイから引く場合は完全にベタオリとは限らず、打としてにくっつけばよりは通りやすい押しというようにアガリのチャンスも少しばかりは残ります。テンパイからは基本押しとはいえ、例外が多い理由の一つです。

 今回は元々押すのが微妙なケースでしたが、実戦ではいつセオリーから外れた選択が正解になるかを見極めることも他者と差をつけるために重要なので、テンパイしている時こそ、「これなら押し有利」という判断から一歩進んで、「もし引くとしたらどんな場合か」にまで思考が届くようになることが望ましいですね。

 

論理的思考で勝つ麻雀

「選択と抽選のゲーム」と言われる麻雀。
プレイヤーの実力が反映される「選択」の精度を高めることは何よりも大切です。
本書ではそのために必要な考え方、戦術を論理的に解説します。

著者は麻雀の思考の言語化の達人、中嶋隼也プロ。ロジカルで分かりやすい解説が遺憾なく発揮されています。

点数状況・巡目・他家の挙動など、状況が刻一刻と変わるゲームである麻雀において、得な選択肢を選び続けるための論理的思考力を本書で身に付けましょう!

著:中嶋隼也(@owadasenmu
単行本:1,404円
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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