『麻雀勝ち確システム』のレビューを始めました。こちらでは本書のコラムを読んで思ったことを徒然なるままに書かせていただきます。
コラム2 リーチとの出会い
私のリーチとの出会いは、講談社版の『科学する麻雀』。初版は2004年12月ですが、私の手元にあるのは2005年4月出版の第5版。当時稼働していたmfc4でリーチの強さを実感しましたが、その強さをなおのこと確信するようになったのは、実は私も三麻の影響でした。
2006年3月、mfc5になって三麻が導入されました。mfcルールはツモ損なし。親かぶりなし。抜きドラは無く赤ドラはが2枚ずつの合計4枚。つまり天鳳ルールよりずっとリーチが強く、ベタオリが不利なルール。リーチの強さに味をしめた私は、ひたすら先手を取ってリーチを繰り返していました。
当時のmfcは年齢層故か、「低速高打点派」が多く、「高速低打点派」でも悪形リーチはあまり見られなかったことは第244回でお話しましたが、このルールの三麻であれば、「特に意味のないダマや仕掛け」はなおのこと損な選択。段位毎にマッチングされるため、黄龍は始めたての初心者と同卓することが無いにも関わらず、500戦ほど消化して平均順位1.72、トップ率5割。相当運が良かったとはいえ他に類を見ない成績。「なんでこんな単純な事に、ほとんどの人がずっと気付かなかったのか」。これについては第245でもお話した通り、手組の基本がおぼつかない初心者の段階では、リーチを打ちまくったとしても精々「中速低打点」か、「低速中打点」がいいところ。そのうえ守備が甘いとなれば、ある程度麻雀に打ち慣れた「低速高打点」派、あるいはリーチはあまり打たない「高速低打点」派には勝てません。リーチの強さが浸透するまでは、強くなるにつれてリーチ率は下がる傾向にあるという実情があったのではないでしょうか。
あの頃よりは丁寧に麻雀を打てるようになったと思っていますが、ハンゲ、天鳳、雀魂の三麻はいずれも500戦程度消化して平均順位が0.1以上落ちました。理由としてはまさに、リーチの強さに気付いた人が増えたためでしょう。当時は毎日のように見られた「特に意味のないダマ」を見る頻度がすっかり減りました。福地誠氏の著書、『ネット麻雀ロジカル戦術入門』に、「タイムマシン必勝法」という言葉が出てきます。研究の進んだネット麻雀で勉強し、他のところで打って勝ちまくるというものですが、はからずも当時の私はこの必勝法を体現していたのかもしれませんね。