Mリーグ初代王者である赤坂ドリブンズは昨季、まさかのレギュラーシーズン敗退という辛酸を舐めた。今季も園田賢(最高位戦)、村上淳(最高位戦)、鈴木たろう(協会)、丸山奏子(最高位戦)という研究と練習に余念のない4人体制で戦っていく。
新ユニフォームに袖を通した越山剛監督に、今季にかける思いを聞いた。
チーム編成に変更が無かったことについては?
「麻雀というゲーム性を考えた時、成績は長期で見るべきだと思っています。僕たちは2年前に良いドラフトをして、長く多くの回数を重ねれば勝つ回数がきっと増えるんじゃないかという選手を指名して編成しています」
「昨季はレギュラーシーズン敗退という成績になりましたが、(麻雀に限らず)組織の運営方針として、優勝でも敗退でも1度の結果だけで判断することはありません。チャンスはあるべきということも含めて、選手の変更は選択肢としてまったく無かったですね」
チーム運営で心がけていることは?
「Mリーグはチーム戦。それぞれ個人が試合で得たものをチームの資産にしていくためには、言葉にして伝え合わなければいけない」
「一昨年は選手3人と試合が終わったらいつも、ミーティングと称していつも飲みに行っていましたが(笑)、それをよりシステム化して精度を上げていくために、今年は丸山が媒介となり、3人が丸山に言葉で伝えていくことで、結果的にチーム4人全員で意思疎通、ナレッジの共有が図れたと思いますね」
ズバリ今季のキーマンは?
「シーズン中に調子の良し悪しがあるとしてもエースは園田、村上、たろうの3人で、この中で誰か一人がキーマンということはなく、期待値もそんなに変わらないと思っています」
「そういった意味では、キーマンは丸山かもしれません。昨季は初めてで本当にいろいろ大変だったと思うんですけど、その中ではすごくよくやってきたと思うし、このオフシーズンも一生懸命練習している。自団体でも来期は女流Aリーグへ昇級したりと、結果も出てきているので、彼女に大きく期待したいな、とは思いますね」
赤坂ドリブンズの今季テーマは?
「テーマは異文化の理解です。Mリーグには5団体の選手がいて、考え方というかマジョリティが各団体でもそれぞれ異なるので、そういうところをもっともっと学び吸収しなきゃいけない。それでこのオフシーズンは、ドリブンズの4人だけでなく他チームの選手の皆さんもお呼びして、相当量の練習をしてきました。その中で実際にやってみて、異文化として感じたことを意見交換し、情報を共有してきました」
采配に関して心がけていることは?
「今年から事前に毎試合どの席に座るのかは決まっているので、上家下家がどのチームになるのかで選手起用も変わってくると思います。さらにそのチームの誰が出てくるのかを予想して采配することは絶対に必要になります。もちろん的中確率は良くて1/3ですし、当てたからといって結果に直結するものではないですが、少しでも得するようにできることは全てやらなくてはと思っています」
コロナ禍におけるファンイベント等はどのように取り組まれていく予定でしょうか?
「昨季オフシーズンに大阪でイベントを行い、今年は福岡や札幌等、全国各地に行きたいと思っていました。ただ残念ながらコロナ禍でそれはできない。そのためオフシーズン中は、「おうちドリブンズ」と称してオンラインでの参加型イベント企画を行ってきましたが、非常に好評でした。オンラインは距離の差を縮めてくれるので、東京・赤坂から遠く離れたところにいるファンの方にもある意味フェアで機会を提供できる。今後コロナが無くなったとしても、オンライン事業の比重はこれからも継続して増やしていきたいと思っています」
越山剛(こしやま・ごう)プロフィール
1973年、東京都出身。博報堂DYメディアパートナーズ 戦略企画室。最高位戦日本プロ麻雀協会所属。
◎写真:佐田静香(麻雀ウォッチ) 、インタビュー構成:福山純生(雀聖アワー)
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