- 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
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第六節二回戦A卓

打
リーチで符ハネしない安目
ツモでも積み棒と合わせれば3着目を捲ってオーラスになります。しかしオーラスは自分が親なので、僅差で逆転しても親かぶりでもラス落ちがあるとなるとできればもう1翻つけたいところ。ツモ
は一通を逃す代わりにタンヤオがつき、![]()
![]()
ツモでドラが使える、![]()
ツモで高めイーペーコーに取れる打
ダマを選択。

ツモ
打
で単騎の仮テンからタンヤオのくっつき1シャンテン。2巡目という最序盤テンパイならではの二段階変化。これで打点が上がる手変わりは更に増えましたが、手が進む前に西家が1300−2600をツモアガリ。結果的にはアガリ逃しになりましたが、これでも3着目と1300点差が縮まったのだから悪くありません。

平場であれば高め三色でアガれる可能性を高めるために
先切りが有力そうです。三色の打点的メリットが薄いこの局面では受け入れ最大に取る打北としそうでしたが、
をポンして役牌後付け傾向の南家がアガってもラス回避。南家に2000点までなら放銃してもよく、一方役無しリーチを打てば1000点放銃以外はラスとなると役無しの受け入れを残すメリットも薄いとみて
を先切り。結果的には次巡裏目の
引き。この時点では役無し3メンチャンでリーチするのが損とまでは言えず、仮にリーチを打たない方がよいとしてもツモればアガれるので
は残してそうでしたが難しいです。

くっつきでピンズの二度受けを外す変化も残したいところですが、そもそも![]()
が南家に通っていない可能性も結構あり、
が他家に鳴かれるようなら自分のアガリ率も下がります。放銃でも横移動でも結果がほぼ変わらないなら、アガリたいからこそ鳴かれやすそうな牌を絞る場合もあります。

テンパイには取りますが、流石に
残り2枚では手変わりをみた方がアガリやすいとみてダマ。

![]()
ツモ、あるいは
をそのままツモってしまうのが理想でしたが、![]()
ツモでもこれ以上の手変わりは見込みづらいのでリーチ。

北家もラス目からリーチがかかった以上アガリを阻止すべく役無しリーチを打ちますが、同テンの
をツモって4000オール。ラスを回避することができました。





























