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小林剛 麻雀サイボーグの「割り切り力」に経済界も注目!

小林剛 麻雀サイボーグの「割り切り力」に経済界も注目!

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淡々と勝負を進め、勝利を掴む姿から、付いた異名は「麻雀サイボーグ」。それが小林剛だ。表情を中々見せないポーカーフェイスでも知られているが、試合の外となると、ふと見せる人間味溢れる姿のギャップに惹かれるファンも多い。知れば知るほど魅力溢れる小林のその強さ、人間性に迫っていこう。

目次

小林剛の基本情報・プロフィールデータ

名前 小林 剛(こばやし ごう) 
異名 麻雀サイボーグ
生年月日 1976年2月12日
出身地 東京都
血液型 AB型
趣味・特技 カラオケ
本人公式SNS Twitter
所属団体 麻将連合
所属チーム U-NEXT Pirates
プロ入会年 1996年
主なタイトル 第3・7・9・19期将王
第1・2期天鳳名人位
RTDリーグ2018
他多数

小林は「サイボーグ」の他、「ロボ」と呼ばれることもあり、裏ドラを2枚、3枚のせても、逆に予期せぬ放銃をしても、とにかく冷静沈着だ。そんな小林、実はかなりの「スイーツ男子」。甘い物のことになるとその口元も緩むのだとか。自宅の冷蔵庫には多くのスイーツを常備していたり、流行のスイーツを求めて街に出掛けたりと、卓上の小林からは想像できない一面も持ち合わせている。

経歴

1996年:最高位戦日本プロ麻雀協会21期生としてプロ入り
1997年:麻将連合に移籍
2003年:第3回野口恭一郎賞を受賞
2005年:第3期将王
2009年:第7期将王
2011年:第1期天鳳名人位、第9期将王
2012年:第2期天鳳名人位
2018年:藤田晋invitationalRTDリーグ2018優勝
2018年:U-NEXT Piratesがドラフト1位指名
2020年:U-NEXT PiratesのメンバーとしてMリーグ2019優勝
2021年:第19期将王

麻雀との出会い・きっかけ

小林が麻雀に初めて出会ったのは高校1年生のとき。友人に誘われたことをきっかけに、ルールを習得。数学が好きだったこともあり、打っていくうちに、牌の組み合わせや確率を予測することに魅力を感じ、のめり込んでいったという。高校卒業後は東京理科大学に進学、同時に麻雀店でアルバイトとして働きはじめる。麻雀店のオーナー、店長はともにプロ雀士で、その麻雀店では最高位戦日本プロ麻雀協会のAリーグも開催されていたという。競技麻雀という新たな世界に出会った小林。より高みを目指すため、小林は奨励会に1年間通い、プロテストを受験して見事に通過。最高位戦日本プロ麻雀協会21期生としてプロ入りを果たす。そして、その後は井出洋介(麻将連合)が立ち上げた麻将連合に入会した。21歳の時だった。

Mリーグの個人成績

開催年 順位 ポイント
2018 15位 -115.6pt
2019 7位 211pt
2020 3位 337.5pt

初年度の小林は初トップを取ったのが出場8試合目とスロースタートで、年間成績もマイナスでシーズンを終えることとなった。Mリーグルールは小林の所属する麻将連合のルールと異なる点が多く、シーズン序盤は適応するまでの調整期間だった、と捉えることもできる。続く2年目・3年目は大きくプラスして、いずれも個人成績10位以内と好成績を収める。特に2019シーズンの終盤は、「1日1ゴー」と呼ばれるほど多くの試合に出場し、チームをレギュラー6位・セミファイナル4位からの逆転優勝に導いた。

小林剛の打ち方や雀風

©ABEMA

小林の雀風を語る上で特筆すべきは「鳴き」だ。「他家がアガる前に自分がアガる」ことを考えて対局に臨んでいるという小林にとっては至極当然の動きなのだが、鳴きを多用する雀士につきまとうのが、打点の低さと守備面での不安である。鳴けば安くなるのは当然だが、小林の場合、Mリーガーの中でもトップクラスのアガリ率の高さでカバーしている。加えて、守備力の高さから、手牌を短くすることが多くなっても放銃率は低い。鳴いた後の守備面など、全体の状況判断を瞬時に組み立てられる小林だからこそ、鳴きの速さとアガリ率を両立できるのではないだろうか。

小林剛の対局時の様子

Mリーグ2019 ファイナルシリーズ 6月23日  第2試合

©ABEMA

ファイナルシリーズも大詰め、U-NEXT Piratesは第1試合で石橋伸洋(最高位戦)がトップ。大逆転優勝に向けて、小林に望みを託した。魚谷侑未(連盟・セガサミーフェニックス)がトップ目で折り返した南1局2本場、小林はドラ待ちのチートイツでテンパイ。これが魚谷からこぼれて8000を直撃、小林がトップ目に立った。

さらに加点して迎えたオーラス。魚谷は跳満ツモか小林からの満貫直撃が条件となる中、なんと6巡目に条件を満たしてリーチ。魚谷の現物がなかなか増えなかった小林の手牌には安牌がなくなり、当たり牌に手がかかるかと思われる場面もあった。しかし、小林は持ち前の守備力を発揮して流局、悲願の優勝を掴んだ。

Mリーグ2018 11月6日 第2試合

©ABEMA

この日は連闘となった小林。南2局は三色が見える配牌から始まる。徐々に形を仕上げていきながらも、三色の可能性は残す打ち方を続けた。そして、端牌も落としてタンヤオ三色に狙いを定める。

カンチャン待ちとなったため、ヤミテンで様子をうかがうが、こぼれる気配もなかった。流局するかと思われたが、小林が海底でツモって3000・6000。一気にトップ目に浮上して逃げ切った。本人は「僥倖でしたね」と振り返ったが、じっくりと手を組み立てる一面も見せた試合だった。

RTDリーグ2018 FINAL6回戦

小林らしさ全開のアガリでトップを飾った一戦だ。34100点のトップ目でオーラスを迎えた小林は、早い仕掛けから入る。タンヤオと役牌の両にらみだったが、狙っていた役牌が重なりポンテンの形に。その後、鈴木たろう(最高位戦・ドリブンズ)からドラ待ちのリーチが入るが、小林も引かない。

結果的に、たろうが小林に放銃。1000点のアガリで、軽やかに対局を締めくくった。字牌以外の早仕掛けから、役牌の重なりも見ながらの打ち回し、そして相手リーチに対しての対応力。小林の持ち味が凝縮されていたともいえる。

SNSでの評価・評判

以下では、小林が麻雀ファンからどのような評判を集めているのか見てみよう。

クールな印象から、実はお茶目な部分に惹かれるファンも多いようだ。

「船長」という呼び名から、船上に立つ小林を独自のイラストで描いたファンも。

こちらは実際に小林に会いにいったファンのツイート。麻雀初心者にモチベーションを上げさせてくれる小林。数々のイベントや講師を務めているので、興味のある方一度足を運んでみてはいかがだろうか。

小林剛のおすすめの動画

鳴いて確実にアガるのがコバゴーの流儀

鳴きを多用する小林らしい一局。3巡目で1メンツのリャンメンが2つ、[中]が対子で赤1枚あれば、メンゼンで進めたい人も多いだろう。しかし、小林は[中]を1枚目から何のためらいもなくポン。これをキッチリと仕上げてアガり切った。不確実な高打点よりも確実な加点。これこそが小林の流儀といっていいだろう。途中の雀頭選択にも注目してほしい。

小林の正確な読みが導いた7万単騎待ち

鳴きだけが小林の武器ではない。読みの鋭さも超一流だ。メンゼンで手を進める小林は、11巡目で平和・イーペーコーをテンパイ。[7]が3枚場に見えた[4][4][5][6]の亜リャンメンでヤミテンに。次巡に[七]をツモると、[4]を切り[七]単騎待ちにしてリーチに踏み切った。3・7での単騎待ちは選択しづらいものだが、場には[五]が3枚見えており、絶好に見える。最後のツモで見事に[七]をツモりあげ、リーチ・ツモ・イーペーコーの2000オールを決めた。鳴きを多用するにもかかわらず鉄壁を誇る小林の守備力は、このような正確な読みが土台となって成り立っているのだ。

小林剛のニュース・こぼれ話

麻雀技術の教科書 何切るドリルが発売

2021年6月、井出洋介と小林の共著「麻雀技術の教科書 何切るドリル」が発売された。数学が好きな小林プロらしく、本の中身はドリル形式となっている。麻雀についての考え方が合わないこともあるという両者だが、ここに掲載されているのは2人の意見が一致した良問ばかり。ルールを覚えたばかりの初心者でも技術が身につく一冊だ。

桃鉄対決では苦戦?

2020年6月15日、パイレーツの4名が桃鉄3年決戦で激突。「大丈夫じゃないけど大丈夫」と謎の名言を吐き、自信満々にゲームに挑んだ小林。せんてん社長の名前の元、ゲームを開始するも、4人中4位という結果になった。ゲームに苦戦する小林の意外な一面が垣間見える勝負となった。

財界も注目する小林の強メンタル

2021年10月4日に『なぜロジカルな人はメンタルが強いのか? 現代最強雀士が教える確率思考』を出版した小林。対局中でも揺れ動かない小林のメンタルの強さは、麻雀ファンにはおなじみだろう。この恐るべきメンタルの強さには経済界も大いに注目。東洋経済オンラインに、小林が自らの著書を紹介する記事が掲載された。「どんな不幸も想定内」「最悪の事態でも予定通りに行動」など、いかにも論理的思考を好む小林らしい考え方が展開された。その記事はSNSでも拡散されたため、麻雀という垣根を越えて小林剛の名が知られる機会となったことだろう。

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この記事のライター

麻雀ウォッチ編集部
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