「麻雀IQ220」とライバルから恐れられる麻雀プロ、それが勝又健志プロだ。彼の頭脳プレーは日々の研究から生み出されている。たとえ優勝した直後でも、反省点を振り返ることを忘れず、牌理の勉強のために3人麻雀も積極的に行うなど、進化のための努力は惜しまない。この記事では“天才軍師”の異名を持つMリーガー、勝又の魅力や雀風に迫る。
目次
勝又健志の基本情報・プロフィールデータ
名前 | 勝又 健志(かつまた けんじ) |
キャッチフレーズ | 麻雀IQ220、天才軍師 |
生年月日 | 1981年3月15日 |
出身地 | 東京都墨田区 |
最終学歴 | 早稲田大学卒業 |
血液型 | B型 |
趣味・特技 | - |
本人公式SNS | |
所属団体 | 日本プロ麻雀連盟 |
所属チーム | EX風林火山 |
プロ入会年 | 2000年 |
主なタイトル | 第32期鳳凰位 第2期麻雀グランプリMAX 麻雀プロ団体日本一決定戦優勝(団体) Mリーグ2020優勝(団体) |
勝又が日本プロ麻雀連盟に入会したのは早稲田大学に在学中のころだった。これまでに獲得したタイトルは「第32期鳳凰位」、Mリーグ2020-2021シーズンにおけるEX風林火山の優勝など、個人/団体問わずビッグタイトルが目立つ。今後どのような「読み」でタイトルを獲得するのかー。麻雀ファンにとって大注目であることは間違いないだろう。
経歴
2000年:日本プロ麻雀連盟17期生としてプロ入り
2002年:早稲田大学を卒業
2011年:第2期麻雀グランプリMAX優勝
2014年:日本プロ麻雀連盟A1リーグへ昇級
2015年:第32期鳳凰位獲得
2016年:麻雀プロ団体日本一決定戦で優勝
2018年:Mリーグドラフト会議でEX風林火山から3位指名
2021年:Mリーグ2020 EX風林火山で初優勝
麻雀との出会い・きっかけ
勝又が初めて麻雀に出会ったのは小学5年生の時だ。父方、母方ともに親戚が多かったため、どちらの集まりに顔を出してもいつの間にか麻雀が始まるような環境で育ったそうだ。麻雀が身近な存在だった勝又にとって、中学に入ってカード麻雀を始めのは自然な流れだったのだろう。そして高校生になると、友達と実際に卓を囲むようになったという。
大学へ進むと、麻雀店でアルバイトを始めた勝又。そこでプロ雀士に接するうちに、麻雀を仕事にして生きていくことを強く意識するようになったという。そして18歳の秋、日本プロ麻雀連盟17期生としてプロテストに合格。見事プロデビューを果たすのであった。
Mリーグの個人成績
開催年 |
順位 |
ポイント |
2018 |
11位 |
15.9pt |
2019 |
14位 |
0.5pt |
2020 |
19位 |
-73.3pt |
2021 |
8位 |
197.1pt |
Mリーグ開幕初年度からEX風林火山で活躍を続ける勝又。その実力はMリーグの大舞台でも遺憾なく発揮されており、4シーズンを通じて安定した成績を残している。レギュラーシーズンでの活躍はもちろんのこと、短期決戦ゆえに条件戦を強いられるファイナル・セミファイナルにおいても見事な立ち回りを見せる。EX風林火山が優勝を果たした2020-2021シーズンでは、なんと5回ものトップを獲得し、チームの原動力となった。
勝又の打ち方や雀風

勝又の雀風を語る上で、緻密な「読み」は外せないだろう。「麻雀IQ220」と称される卓越したセンスを活かし、変幻自在な戦術の数々で対局者を翻弄する勝又は「軍師」の異名も持っている。優れた読む力をベースとした独特な手牌進行や押し引きで最善策を編み出す姿はまさに軍師といえるだろう。
このような「読み」の麻雀をすることになったのは、前原雄大の"目には見えないものを感じながら戦っていた姿"がきっかけだという。それからというもの、現在にまで至る麻雀の"流れ"について研究をする日々が続いた。以前、麻雀ウォッチで勝又へインタビューをした際、理想とする麻雀について「誰も知らない読みの領域に挑戦したい」と語ってくれた。彼の麻雀の読みへの飽くなき挑戦はこれからも続いていくことだろう。
勝又の対局時の様子
Mリーグ2021-22 2022/3/10 第2試合
レギュラーシーズンの最終戦を任された勝又が、見事な軍師の技を見せつけた。南2局、7巡目に待ちでテンパイした勝又はドラの
を切ったがリーチせず。
がポンされないか様子を見ただけかと思いきや、直後に松本吉弘(ABEMAS)から出た
をなんど見逃し。そして次巡にツモ切りリーチ。するとトップ目の園田賢(ドリブンズ)が
を放銃、見事に騙される形となってしまった。持ち味を発揮した勝又が逆転トップを飾り、風林火山は5位に浮上した。
RTDリーグ2018 WHITE DIVISION 45回戦 2018/6/28
6/28に開催された『RTDリーグ2018 WHITE DIVISION 45回戦 』は勝又の幅広い戦術が遺憾なく発揮された対局だ。東3局、3着目の勝又は、大きく沈んだラス目の親番をとにかく落とす作戦をとる。まずは自身のラス落ちリスクを回避したうえで、次局では積極的なリーチで攻めに転じる。
僅差の2着目で迎えた南2局、勝又はここでも徹底的にリスクリターンを考慮した策を見せる。好形テンパイするも親の仕掛けをケアしてテンパイ外し→安全に回りきってダマテン→暗槓でリターンを作ることに成功し、リーチに踏み切る。見事アガリを決め、そのままトップをつかんだ。目まぐるしく変わる戦況に合わせ、策を講じる勝又らしさが溢れる対局となった。
Mリーグ2020 ファイナルシリーズ 1戦目 2021/5/10
Mリーグ2020シーズンで奇跡の大逆転優勝を果たしたEX風林火山。こちらの対局は12試合という短期決戦のファイナルシリーズで5回ものトップを獲得した勝又にとって、大躍進の発端となった対局だ。ABEMAS、サクラナイツの上位2チームが熾烈な争いを繰り広げる中、戦況を見極めた軍師の選択眼が光る。
南4局オーラス、勝又は3着目の親番。中盤に平和ドラ3のテンパイが入る。待ち牌は他3者が複数枚河に放っていたため出アガリ期待のダマテンも考えられるが、勝又プロは強気のリーチ。そして、最終手番でラス目のABEMAS松本から河底での出アガリ。18000点のアガリとなり、一気にトップ目まで浮上した。実はこのとき、トップ目はサクラナイツの岡田。松本にとっては、サクラナイツとのトップラス回避を狙ったがゆえの放銃となった。戦況を見越しての強気の選択がもたらしたこのトップは、風林火山急浮上の起爆剤となった。
RTDリーグ準決勝第1節6回戦 2017/8/12
勝又=理論派というイメージがあるが、この対局では感覚重視の一面ものぞかせた。東4局、1万点ほどリードしている親からリーチが入る。他家3名はほぼ横並びの状況。自分だけが親リーチに飛び込んで沈みたくはない状況だ。
しかし、イーシャンテンの勝又は迷わず危険牌をプッシュ。その後も無スジの危険牌を切り続けてテンパイすると、親から8000点を直撃。一気にトップ目に抜け出し、そのまま勝利をつかんだ。勝又はこの押しについて「自分の手に価値があったのが大きな理由だが、人読みや感覚的なものにも頼った」と語った。数多の戦場で培った軍師の直感も、勝又の強さを支える大きな要素のひとつと言えるだろう。
勝又のSNSでの評価・評判
SNSでは勝又の緻密な麻雀、そして深い知識への驚きの声が上がることも多い。勝又プロの探究心は、麻雀ファンにも認知されているようだ。
ファイナル最終戦最後まで面白かったけどなあ。ドリブンズは軍師勝又に良いように使われたというツッチーの解説がすごくしっくりくる。
— ろぼろん (@roboboron) May 20, 2021
Mリーグ2020ファイナルシリーズでの圧巻の立ち回りは、数多くのMリーグファンに「軍師」の印象を刻み込んだに違いない。
ファイナルシーズンの勝又さんが神すぎたな・・・
— あき?転 きしみ (@hot_aki) May 18, 2021
もう圧倒的強さだった。運の要素も当然あるだろうけど、ここぞというところで山読みを間違えないリーチ、条件計算しての守備、絞りが特に素晴らしかった・・・#Mリーグ #Mリーグ2020 #Mリーグ2020ファイナル
Mリーグという大舞台でハイレベルな読みを見せる勝又への賞賛の声は絶えない。
戦術の系譜35 勝又 健志 | 日本プロ麻雀連盟
— 非・一撃万枚・人間 (@H9Vtd) October 19, 2022
勝又健志様の戦術コラム来たわ…! https://t.co/0Y9F2adEEL
勝又は、その知識を惜しげもなくファンにフィードバックしてくれる点でも支持されている。コラムや解説を心待ちにしている人も多い。
勝又のニュース
ボートレースでも究極の読み
勝又が麻雀に負けず劣らずの熱量をもって臨んでいるのがボートレースだ。ボートレース歴は20年にも及び、スポーツ紙で予想コラムを担当するほど精通している。
ボートレースにはモーターの性能やレース展開など、「読み」の要素も多いのが特徴だ。開催5日目に行われる準優勝戦の予想を書く際には、前日まで行われた合計48レースの予選をすべて見るほどの熱の入れようで、勝又自身も「渾身の予想ぜひ見てください!」とツイートしている。
本日、サンスポのZBAT!ボートで
— 勝又健志 (@katumatakenji) September 17, 2022
「G1徳山クラウン争奪戦」の準優勝戦の予想コラム書かせていただいてます!
僕の渾身の予想ぜひ見てください!
予選48レース全部見たし
当たるといーなー
著書「麻雀IQ220の選択」が発売中
「プロが強いと思うプロ」に選ばれたこともある勝又が、初めて出版した麻雀戦術書が「麻雀IQ220の選択」だ。解説にも定評のある勝又ならではの分かりやすい内容で、牌効率をマスターしたい中級者や、さらに上を目指したい人にもおすすめの1冊となっている。中にはQ&A形式を取り入れている部分もあるので、読んだ内容を復習して実戦にも活用できる。
中田花奈さんがプロになったきっかけは勝又のおかげ!?
元乃木坂46の中田花奈さんが2021年3月に日本プロ麻雀連盟第37期後期のプロテストを受験し、見事合格を果たした。テレビ朝日のYouTubeチャンネル「動画、はじめてみました」では彼女が合格するまでの模様を「中田花奈プロ雀士への道」として公開している。そのシリーズ中、指導者として登場したのが勝又だ。
勝又自身、これまで数々の指導経験があること、塾講師の経験もあることから、プロテストでの答案の解き方や考え方などを中田花奈さんへ丁寧にレクチャーした。彼女の合格には勝又の指導による影響も少なくはなかっただろう。また勝又はその後中田花奈さんがプロになった後も「目指せ❗️新人王?️プロ雀士」のゲストとして度々出演し、試合の振り返りや反省、アドバイスを贈っている。
軍師の戦術を直接学べる勉強会
天才軍師ならではの戦術を、直接学ぶことができる勉強会が開催されていることをご存知だろうか。プロの思考をわかりやすく伝えることにも長けている勝又は、Mリーグや所属団体の対局で解説者としても活躍している。そんな勝又からわかりやすくて深みのある指導を受けられるとあって、勉強会は人気を集めているようだ。
勝又先生 @katumatakenji の勉強会に行って来ました。勝又ロジックに触れることができ、言語化されれば成る程と思わされる非常に実りの多い講義でした。@onegame_onegame さん有難うございました??♂️??♂️ pic.twitter.com/M0pKj7HgzT
— とくはち/書家・市川壽泉 (@tokuhachi) May 5, 2022