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映画監督 小沼雄一「大変だけど、やってみる」【マージャンで生きる人たち 第21回】

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麻雀映画が発展するためには?

「監督として最初に麻雀映画をやらせてもらった時は、おそらくこれで最後だろうと思っていました。なぜなら雀荘もやる人もどんどん減っていたからです。でも若い人がネットで麻雀をやるようになり、麻雀自体の競技性とゲーム性に面白みを感じ始めたので、廃れなかった。これは意外でした」

「私も『モンド杯』や『モンド名人戦』といった対局番組を見ているだけで面白い。だからまずは麻雀自体が、もっともっと広まって欲しいと思います。ただ残念ながら麻雀プロ団体がひとつにはなっていない。ひとつになってルールも統一されれば、ゲーム性もより高まり、誰が一番強いのかもわかりやすくなり、見る方も楽しくなる。本当になんとかしてくれって感じです」

この業界を目指す人へ

「映画の現場は、撮影、照明、録音、衣装、メイク、技術が基本スタッフ。さらに宣伝スタッフやロケハンコーディネーター、キャスト、マネージャー、車両ドライバー他。そして麻雀映画の場合は、闘牌指導スタッフも加わります。この中で自分に合った好きな分野を選んでみてほしいと思います」

「もしも監督を目指すのであれば、助監督からやってみることをおすすめします。最初は与えられた仕事をやるだけで精一杯ですが、3年ぐらい続けていくと周りの動きが見えてきます。私は助監督から撮影現場に入ったので、各パートが見えないところでどういった動きをしているのかがわかるので、とても役立っています」

「ではどうしたら助監督になれるのか。正直、やる気さえあれば誰でもすぐになれます。専門知識も不要で、映画を知らなくても大丈夫です。今、本当に人手不足でとくに若い人がいない。キツイしギャラも少ないので、だいたいすぐにやめてしまうんです。希望される方がいたら、いくらでも現場を紹介します(笑)」

撮影には各専門分野のプロたちが集結し、チームとなって行なわれる。監督は内容に関する全責任を負う ©小林 立/SQUARE ENIX・「咲阿知賀編」プロジェクト

 

麻雀が今の仕事に生きていること

「麻雀をやってきたことが今の仕事、麻雀映画の監督をやることに完全に直結しています。私自身、若い頃は麻雀で熱くなるタイプでしたが、熱くなっても勝てないし、常に冷静に周りを見ることが大切だと学びました」

「何より運の要素が強い分、どんなベテランプロも、どんなに強いプロでも、すごく謙虚だと感じます。常に謙虚でなければならないことも麻雀で学べます。それは映画に限らず、どんな仕事でも大事な要素です。トッププロになっても素人に負けることもあるわけですから、他のゲームや競技よりも人生に似ています。才能だけではうまくいかない世界なんでより人生に近いのかもしれません」

『咲-Saki-』ファン主催のトークイベントには毎回出演。「ファンと直接コミュニケーションが取れる場は貴重なんです」 ©小林 立/SQUARE ENIX・「咲阿知賀編」プロジェクト

 

インタビューを終えて

 監督の資質として一番大切なことは”コミュニケーション力”だと小沼監督は語る。「作品の内容が全パートに意志統一され、方向性がしっかりと定まっているかどうかを見るのが監督の役割。だからコミュニュケーション命なんです」

 温故知新の発想転換、チームをまとめ上げる論理的な思考、あらゆるスタッフに対する気遣い、そして原作に対するリスペクト。映画製作現場は、まさに人間ドラマが集約された場所であることを教えてもらった。

インタビュー・文責:福山純生(雀聖アワー) 写真:河下太郎(麻雀ウオッチ)

 

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発売元:バップ
©小林 立/SQUARE ENIX・「咲阿知賀編」プロジェクト

◎『咲-Saki-』オフィシャルサイト
http://www.saki-project.jp/2017/onair/

◎『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』オフィシャルサイト
http://www.saki-project.jp/index.html

◎小沼雄一オフィシャルサイト『O’s Page』
http://ospage.jp

 

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