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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第76回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第76回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第一節四回戦B卓

▼対局者
小林剛
Ⓢ福地誠
石橋伸洋
ASAPIN

牌譜はこちら

 次節(11月30日)まで期間が空くので、これまでの対局の中で気になった局面を取り上げていくことにします。

 ラス前に3着目の福地氏からリーチ。ラス目のASAPIN天鳳位としてはここでアガられるとオーラスの逆転が厳しくなるので現物切りで容易に降りたくはないところですが、危険牌が浮いた2シャンテンでは真っ直ぐ押すのも厳しい。のトイツ落としで粘ります。

 フリテンが残る可能性はありますが手広いくっつき1シャンテン。こうなればドラでも勝負。ラス前のラス争いならではの押し引きです。

 テンパイなら何でも勝負するものと思われましたが、ラス牌の8mを引き戻し最高のテンパイ。

 一発で3mをツモり1300−2600。2着にまで浮上しました。

 オーラス。前局の天鳳位のアガリでラス目に落ちた福地氏が再び先制リーチ。3着目の小林プロは福地氏の一人テンパイでもラス落ち。満貫ツモなら親かぶりで東家の天鳳位がラスになるので、相当アガリが厳しいなら降りる手もありますが、くっつき1シャンテンならまだ押します。

 真っ直ぐ押すなら打ですが、放銃すれば当然ラス。ラス回避のために自分のテンパイが必須ではないとなると難しい。このあたりの判断基準は個人的にも突き詰めたいところです。

 真っ直ぐ押せれば待ちでしたが、自分で切っている中ぶくれ単騎。無事に流局、もしくはラス牌のをツモることを願います。

 カンしたがドラになりまさかの逆転トップの可能性まで出てきましたが結果は流局。東家がノーテンだったので2着で終わることができました。天鳳名人戦ならではの、後手を引いた場合の力強い粘りを見せつけられる半荘でした。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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