- 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
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第十節三回戦
をチーして純チャン、にくっつけば三色で満貫に届くくっつき1シャンテン。メンツ候補が揃ってないところからでも鳴く形です。
満貫テンパイですが、既にを切っていてフリテン。をチーする段階でフリテンのリスクを恐れることはないですが、実際にフリテンになった場合は相応の対応が求められます。クイタン傾向の西家はソーズとピンズで3フーロ。残りはマンズ待ちである可能性が高く、マンズが残っているとするならが鳴かれていないことから、が候補。実際には西家の仕掛けは何とノーテンでしたが、これならツモれば高いとはいえを止めるところでしょうか。
ヘッドが無いので形のうえではツモで残しが活きる形。ただこの手牌なら一応マンズ染めをみるに越したことはないとみて切ります。
リーチすればどこからアガってもオーラストップ目に立てますが、終盤でが待ちとして弱いとみたのもあってかダマを選択。が早めに切られているとなると、そのスジで受けがかぶっているを持たれている可能性が高いことになりますが、実際はは既に山に1枚もありませんでした。どの程度待ちが厳しいとみてダマを選択されたかが気になります。
西家のハイテイを飛ばす大ミンカン。言われれば当然ですが、予め用意しておかないと反応が難しい仕掛けです。
1000点で2着、跳満ツモでトップの局面。にくっついても跳満手は難しいので、1000点でよしとしつつあわよくばリーチツモメンホンの跳満ツモを狙う切りを選択。
雀頭を崩してテンパイを外す打を選択。をポンして良形テンパイが残るのがメリットです。ただもと同じく残り4枚で、打ダマでも良形変化が残るとなると個人的には打ダマとしそうでした。
をチーして出アガリで2着を維持。最終節もこの4人で同卓することになりましたが、天鳳名人戦始まって以来の大接戦。優勝するのは一体誰になるのか。5月10日の最終節がますます見逃せなくなりました。