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ネマタの戦術本レビュー第523回「片山まさゆきの楽勝麻雀 著:片山まさゆき  その3」

ネマタの戦術本レビュー第523回「片山まさゆきの楽勝麻雀 著:片山まさゆき その3」

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Q3

 打

 手役は早期に発見した方がよいというのは事実です。特定の手役がはっきり見えてからその手役に移行した場合より「早期に発見していたが故に残せた手役絡みの浮き牌」の分だけ手組で得をするためです。「テンパイから基本手変わりを待たない」というのは、裏を返せば「手変わりはテンパイに遠い段階でこそみる」ということになります。

 とは言っても、特定の手役を残しつつ、他のアガリのルートも残せるのであればそれに越したことはありません。Q3はホンイツを見つつ、はドラだから残すという理由で落としとされたのだと思いますが、単純にを残してドラをツモるより、を残してをツモった方が流石に手牌としての価値が高いのではないでしょうか。

 ホンイツは鳴いても2翻と手役の難易度に対して打点上昇効率にかなり優れているので、「字牌や染め色の数牌をここで切っても、次に染め色の数牌を引いて手が進むようなら別の色の牌を切る」くらいなら字牌の浮き牌でも残すくらいの基準で狙うことをお勧めします。その点でも今回はの比較なら後者を残します。ただし打としてもドラツモならツモ切らずに今度は打。マンズのを引いた場合に456三色ドラ1と染めずに高打点が狙えるので、マンズを引いた場合も字牌を切っていくルートがあるのでホンイツに決めません。

Q4

 打

 から切る理由はトイツが出来てトイトイで進めた場合の鳴きやすさと思われますが、をツモって更にコーツができることよりをツモる可能性の方が高く、そうなった場合はツモりサンアンコの1シャンテンなのでそこまでして決め打つほどの必要性は感じません。

 ただしを残してツモならメンツ手1シャンテンとはいえ安手になることが多いので、これくらいならトイトイになった場合の鳴きやすさを優先した方がよいのではないでしょうか。を切ることでが鳴きやすくなる効果もあります。

Q5

 打 

チートイツでテンパイした場合は端牌が待ちになる方がアガリやすいですし、巡目が深くなれば端寄りの牌の方が山に残っているかどうか読みやすくなります。

 しかし、配牌の段階では浮き牌がトイツになる確率は中張牌であっても字牌であっても変わりません。そしてチートイツにするのであれば、重なって欲しいのはむしろ中張牌。何故なら河に中張牌が多く切られるほどチートイツと読まれやすくなるからです。ツモった方が打点が高くなるとはいえ、読まれにくい河にするに越したことはありません。

 これが中盤以降なら山読みは安牌残しも兼ねて中張牌のターツを外してチートイツに決め打つことも考慮しますが、この時点では少なくとも他のアガリのルートを否定する必要性が薄いうえに、決め打ち自体が逆効果にもなると判断します。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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