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ネマタの戦術本レビュー第734回「現代麻雀の神ワザ 著:鳳南研究所 その13」

ネマタの戦術本レビュー第734回「現代麻雀の神ワザ 著:鳳南研究所 その13」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!
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第2章 分析9

 本書で指摘されている通り、アガリに遠い段階であれば手牌の形が多少崩れてもアガリ率はさほど下がりません。部分的な形にとらわれ過ぎると、73ページのように、鳴いた方がアガった時の打点が高くなりやすいケースを見落としがちになります。大雑把でよいので、「アガった時に何点程度になるか」を意識されることをお勧めします。


 子の鳴き手30符2翻は2000点ですが、リーチドラ1はツモって裏ドラが1つ乗れば満貫に届くように、メンゼンで進めることによる打点的恩恵が最も大きいのは鳴くと2翻の場合です。逆に言えば、鳴いても3翻以上になると、今回のようにメンゼンを崩してシャンテン数が変わらない仕掛けが有力になるケースが増えるため、ドラが2枚以上ある時は特に「シャンテン数が変わらなくても鳴く牌が無いか」を確認するようにしましょう。


 74ページの例は「天鳳名人戦牌譜検討」でも取り上げさせていただきました。「通れば次も通る」でトイツやスジで持っている牌を切るのは安牌が少ない際に降りるだけでなく、押し返す時にも活用できます。「ひとまず現物」「安牌が少ないから真っ直ぐ」の二択にこだわると見落としがちな打牌選択です。実際に、「第3以降の選択」を取るかどうかは別として、打牌候補を探す段階では選択肢を広く押さえておくことをお勧めします。

現代麻雀の神ワザ

本書は日本最大のネット麻雀サイト「天鳳」における鳳南(鳳凰卓の東南戦)で、麻雀強者の牌譜を見続けてきた「鳳南研究所」による書き下ろしの麻雀戦術書です。

「強者の共通点はびっくりするほど少ない」と筆者は言います。

本書では天鳳位を始めとする強者たちの打ち筋の共通点を見出すとともに、それぞれの独自のバランス感覚(他人にはマネできない本人だけの「勝ちの型」)を明らかにすることを目指すものです。

数え切れないほどの牌譜を見てきたからこそ分かる、異彩を放つ一打とその背景にある麻雀理論。

本書で「現代麻雀の神ワザ」を体感していただき、みなさんの「麻雀の型」をさらにレベルアップさせる一助にしてください。

 
鳳南研究所
単行本:1,663円
Kindle Unlimited
 
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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