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ラウンド16進出者が決定!グループDから勝ち上がりを決めたのは・・・【シンデレラファイト シーズン2 GroupD Day8 担当記者・中島由矩】

ラウンド16進出者が決定!グループDから勝ち上がりを決めたのは・・・【シンデレラファイト シーズン2 GroupD Day8 担当記者・中島由矩】

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えー、シンデレラファイトクイズの時間です。

篠原冴美山本亜衣梶田琴理と言えば?」

正解は、「シーズン1敗者復活組」。

シーズン1のときに敗者復活戦の観戦記noteを書いた筆者は、このシーズン2DAY8で密かに期待していたことがあった。それが冒頭で書いた、シーズン1敗者復活組のリベンジマッチだ。

①Stage通過ポイント
②Twitterポイント
③主催者ポイント

①~③の合計点の高い順に4人がこの敗者復活戦に臨んだわけだが、すべての観点で満点をたたき出した梶田、Twitter投票ポイントで稼いだ篠原、主催者ポイントで滑り込んだ山本の対比が興味深かった。ちなみにもう1人は高島芽衣。読者の皆様におかれましては、次回のシーズン3までにシンデレラファイトを復習しておいてほしい。

ところが、結論から言うと、このDAY8は筆者の思い通りにならなかった。

♯1の南4局、篠原冴美は不遇にあえいでいた。先日、最強戦【女たちの殴り合い】を制し、心身ともに乗っているところ・・・

のはずだが、この試合ではなかなか先手が取れず、また思い切って押し返す決断もできないでいた。

東家・篠原冴美21300
南家・美咲優菜36000
西家・酒寄美咲22600
北家・山本亜衣19100

見ていた筆者も思わず「あっ!」と声を上げてしまったのが、南4局1本場3巡目のシーン。ペン[7]を引けばピンフリーチが打てる形に、ツモ[8]が来たところだ。篠原はペンチャンを内側から払っていく要領で打[8]としたのだが、これはタンヤオのポンテンにも取れる打[9]が優位だった。

あるいは篠原の頭の中に、先に[⑤][⑧]を引いてのシャンポンリーチで[9]をつり出そうという意図があったのかもしれない。そして、それがピタッとハマることだってあるのが麻雀だが・・・。

次巡、ストレートに裏目となるツモ[8]。対局後の反省会で篠原は、「ここで[⑤][⑧]待ちリーチにしておけば・・・。」と悔いた。牌図で見てみよう。

[二][三][四][五][六][七][⑥][⑦][3][3][8][8][8]

こうやって比べてみると、確かに大差だ。しかし、麻雀をやっていれば誰しもが経験すること。篠原は努めて冷静に振る舞い、他家に気づかれないように手牌を前に進めた。

不甲斐ない自分へのいら立ちやあせりをすべて封印して、山本亜衣から出てきた[3]に「ポン。」と声を絞り出す。プロ7年目の篠原にとって、このシンデレラファイト出場は今年が最後になる。前身のシンデレラリーグから出場している篠原には、以前からの成長をファンに見てもらいたいという気持ちも大きかった。

しかし、1人が遅れを取れば、その分間に合う者がいる。脱落ポジションである山本もまた、目の前の14枚と必死に格闘し、ラス回避に向けてじりじりと前進していたのだ。

そして[赤五]を引き入れ、待望のテンパイを入れる。

■北家の山本と東家の篠原の差が2200点
■1本場の300点と供託の1000点を加算

上の2条件を考えると、山本には2つの選択肢がある。

①打[①]ダマ(カン[二]待ち)
②打[三]リーチ([一][四]待ち)

ちなみに、篠原は先述の[3]ポンで[⑤][⑧]待ちのタンヤオテンパイを入れており、

トップ目の美咲も、[白]ポンから発進していて、イーシャンテン。山本に残された時間はあまりない。山本、正解を選べるか。

山本の選択は[①]だった。

そして、麻雀の神様が出した答えは・・・

山本に逆転の1000/2000ツモ。リーチこそ宣言していないものの、ラス目の山本がこのテンパイを崩すことはありえないので、篠原への放銃も、美咲にテンパイを入れさせるポンをされる可能性も、当然あった。しかし、自身の目から[一]が3枚見えていて、山にいそうだった[二]にねらいを定めてのツモアガり。山本にしてみれば、よくぞいてくれた、というところだろう。

山本は九死に一生を得てこの♯1を通過。そして・・・

一転して4着となった篠原が、一礼して会場を後にする。今大会を大切に思うがゆえのエラーと、それを許してくれないライバルたちに競り負けた。

♯2で梶田琴理が登場し、これで全44人のシンデレラがお披露目したことになる。赤・青など原色が多いチャイナドレスだが、シンデレラファイトに合わせて、白のチャイナで登場。

迎え撃つのは、DAY7を一発トップで通過してきた千歳りみ。緊張度や慣れという面でいうと、前回のDAY7より今回のDAY8の方が状態はいいはず。[③]をモチーフにしたイヤリングを身につけて、この舞踏会に臨む。

しかし、その千歳に展開が向かない。ラス目の脱落ポジションで迎えた南3局には、自風の[北]・赤入りの[5]と仕掛けて、

[③][⑥]待ちのテンパイを入れる。

りーみん、ここが[③]イヤリングの見せどころだ!

しかし、その[③]をしっかり引き寄せたのは

2着目の西川莉子だった。値千金の400/700で、自らのオーラス満貫ツモによるトップ通過を見られるようになった。一方の千歳は痛い。[北]・赤1の2000点なら誰からアガっても3着目になれたのだが。

南4局を迎えて、4者の点棒と条件は下の通り。

東家・梶田琴理38000
南家・西川莉子26700
西家・千歳りみ17000
北家・新榮有理18300

まずは8巡目に3着目の新榮が役なしの両面[2][5]リーチで先制。リーチ棒を出すとラス目と300点差になるが、とにかく[2][5]が出たときに「ロン。」と言えないことは許されない。ここが勝負所と見極めての積極策だ。

しかし、積極策という意味ではラス目の千歳も負けてはいない。本来ならカン[⑥]を入れて、[二][五]待ちか[三][六]待ちか選びたい。おそらくだが、新榮の河に[二]があるので、ダマで[二][五]を拾いたいところ。しかし、なりふり構っていられる状況ではなかった。そして、新榮の[2][5]よりも千歳のカン[⑥]の方が先にいた。河には放たれなかったけれど。

新榮有理、3着キープの1000/2000ツモ。♯1の山本同様、ゾーンに入った時のキリッとした表情と局後のホッとした表情のギャップが視聴者の心を震わせた。

♯3は、♯1から山本亜衣・酒寄美咲、♯2から西川莉子・新榮有理が集結。

西川は、序盤に大きな失点をして、手組みに制限がかかる。

それでも、東4局2本場には8000の両面テンパイを入れるが、

親番山本の[⑧]タンキに刺さる。リーチ・チートイツで4800点の放銃だが、痛いのは4800点を失ったことではなく、8000点をアガり損ねたことだ。

西川はなかなか浮上のきっかけをつかめないまま、南4局0本場、

「ツモ。2000/4000。」

しかし声の主は、西川ではなく新榮だった。

♯2で脱落を意識させられ、♯3も酒寄のスタートダッシュや山本の一発ツモに苦しめられた新榮だが、南3局・南4局で輝きを取り戻した。この試合、1着と2着は同価値であるものの、オーラスの満ツモで見事トップ通過となった。

通過は、1着新榮有理・2着山本亜衣。脱落は、3着酒寄美咲・4着西川莉子。ここで、筆者も初めて目にするシーンがあったので、紹介したい。

グループリーグ最終日(グループAはDAY2・グループBはDAY4・グループCはDAY6・グループDは本日DAY8)の♯3は、通常とは異なり、3着と4着の2名が同時に脱落となる。そこで、先に立って待っていた酒寄が、後から追いついた西川に手を差し出したのだ。

ぜひ動画を見てほしいのだが、あえてこの観戦記で静止画にするなら、このスクショか。寄り添う2人のシルエットが胸にしみる。

その後の反省会では、西川が涙した瞬間にティッシュが差し出され、グループAでみあが敗退した時のリベンジを果たすこともできた。運営の方々、いつもありがとうございます。

こうして、ラウンド16進出者が出そろった。麻雀ファンたちからも評判のいい、この【シンデレラファイトシステム】が、8月もきっと活躍してくれることだろう。

なお、スポンサーの麻雀×BarCitrus様では、7月29日(土)から8月5日(土)までの5日間、シンデレラファイトに登場した選手たちと直接会えるイベントを企画しているということなので、よかったら行ってみてください。筆者も、この日程とは少しズレますが、協会の先輩や同期に挨拶するために訪れる予定です。

次回ROUND16Day9は8月4日(金)17時配信開始! ゲストは鈴木優

ROUND16 Day9は鈴木優がゲスト解説!

シーズン2過去対局観戦記

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