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Mリーガー列伝(8):瑞原明奈(Pirates)

Mリーガー列伝(8):瑞原明奈(Pirates)

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彼女の名前はプロとしての名前よりも、「みかん太」のハンドルネームの方が一部の界隈では有名だろう。ネット麻雀「天鳳」で安定して好成績を残すこの「みかん太」、正体は癒し系の美人ママであり、麻雀プロでもある瑞原明奈だ。

本記事では瑞原明奈プロのプロフィールに迫る。

目次

瑞原明奈の基本情報・プロフィールデータ

名前 瑞原明奈(みずはらあきな)
生年月日 1986年11月19日(32歳)
職業 プロ麻雀士
出身地 長崎県佐世保市
血液型 O型
趣味・特技 人狼ゲーム
本人公式SNS Twitter
所属団体 最高位戦日本プロ麻雀協会
所属チーム U-NEXT Pirates
プロ入会年 2014年
主なタイトル 麻雀ウォッチ プリンセスリーグ2019

経歴

瑞原明奈 年表
年齢 主な出来事
1986 0歳 長崎県佐世保市生まれ
2008 21歳 留学から帰国し、テレビで麻雀を見るようになる
2009 22歳 一般企業に就職
2011 24歳 実際に麻雀を打つようになる。ニコ生の麻雀放送の存在を知り、さらに麻雀を見る機会が増える
2012 25歳 会社を退職し、関東近郊に引っ越す
    ニコ生の麻雀番組に生徒役で出演
2014 27歳 日本プロ麻雀協会入会(13期)
2015 28歳 第一児を出産
2016 29歳 天鳳で9段を達成
2017 30歳 最高位戦日本プロ麻雀協会に移籍
2018 31歳 第二児を出産
2019

32歳

Mリーグ2019ドラフト会議でU-NEXT Piratesに指名される
 

 

麻雀ウォッチプリンセスリーグ2019で優勝し初タイトルを獲得
    Mリーグデビュー戦をトップで飾る

麻雀との出会い・きっかけ

牌の音や美しい手牌に魅せられる

瑞原が麻雀と出会ったのは21歳の頃。早稲田大学在学中に、1年のアメリカ留学から帰国した後、映画や海外ドラマ見放題に釣られてケーブルテレビに加入することに。適当にチャンネルを回していた時に手が止まったのは「MONDO TV麻雀プロリーグ」だった。最初は牌の音や手牌の見た目の美しさに魅せられて興味を持った瑞原だったが、ルールが分かるようになってからはそのゲーム性、物語性、そしてプロの個性に惹かれたという。しばらく経つと、24歳頃からは自分でも打つようになっていた。

しかし身の周りに麻雀をする者がおらず、かといって1人で麻雀店に行く勇気も出なかった瑞原はネット麻雀を打つようになる。いまや天鳳の上位プレイヤーとなった瑞原からは想像もできないが、当時は制限時間に緊張してしまうため、CPU相手のアプリゲームが中心だった。だからこそ年に1、2回セットメンツが集まり牌に触れられるときは、遠足の日のように楽しみにしていた。一度当日に39.8℃の熱が出てしまったことがあったが、栄養ドリンクと冷えピタとマスク持参で強行するほどの熱意を持っていたという。

“アガリたい”から“勝ちたい”に

その後結婚を機に当時勤めていた会社を退職し、関東近郊に引っ越すことになった瑞原。夫の友達に麻雀好きがいたため、週に1回は麻雀が打てる生活になる。

しかし、この頃が瑞原の麻雀人生で一番厳しい時期であった。いくら打てども勝てずひたすらに負け続け、ついに心が折れてしまうことも。負け続けてしまう状況に「自分は麻雀に嫌われている、向いていない」とも思ったが「まだ向いていないと結論を出すほど麻雀と向き合っていない、もっと麻雀を楽しむために強くなる。」と意識を変える。

元々は手役が好きで、効率よりもアガりたい手を狙っていた瑞原だったが、心を鬼にして手役を切り捨ててアガリに向かうなど、勝つための最善手を追求するようになる。そんな中、Twitter上で見つけたとある募集が瑞原の麻雀人生を大きく変えることになるのだったー。

ニコ生出演をきっかけに麻雀プロの道へ

プロ入り直後の瑞原

「麻雀強くなりたい女の子募集」瑞原が見かけたその募集は、竹書房が運営するニコニコ生放送のチャンネル『梶やんチャンネル』に生徒役で出演する一般女性の募集だった。自分がそこに応募することを想像すらできないほど、瑞原は人前に立つことが苦手だった。

しかし「麻雀強くなりたい女の子募集」という文字が頭から離れず、最終的には夫に背中を押してもらい、応募することに。当時の応募者は全員採用という事で、番組への出演が決まった。実際に番組と関わる中で、競技麻雀の大会に出場したり、色々な麻雀プロと出会うにつれて、自身もプロになりたいと思い始める。こうして2014年、日本プロ麻雀協会13期生としてプロの門を叩いたのであった。

見事プロ入りを果たした冬、妊娠が判明し、産休に入った瑞原は、雀力が落ちないようにネット麻雀『天鳳』を打ち始める。産後は育児の都合で平日対局の多い最高位戦へ移籍。この間、天鳳で9段を達成し、その後も安定した成績を残すなど徐々にその存在が知られいく。元々着順取りの意識と仕掛けが苦手だった瑞原だが、天鳳での経験は大きく、アガリを目指す以外に出来るゲームメイクの引き出しが格段に増えたと語っていた。

プリンセスのタイトルを手に、Mリーグで鮮烈なデビュー

Piratesから指名を受けた瑞原 ©AbemaTV

2度目の産休を挟んだ後の2019年、Mリーグドラフト会議でU-NEXT Piratesから指名を受けるに至る。Piratesは他にも3名の指名候補がいたが、「デジタル」というチームカラーに加え、天鳳位の朝倉をはじめとしたチームメンバーがみな天鳳にゆかりが深いという理由から瑞原の指名を決めたという。

産休でプロ活動を行えない中でも続けてきた天鳳が、瑞原の運命を大きく変えることになったのだ。競技麻雀では実績がなかった瑞原だが、Mリーグ開幕直前のプリンセスリーグで見事に優勝。ビッグタイトルをひっさげてMリーグに臨む。(試合の様子は本記事後編)

強敵プロを相手にトップに躍り出る

10月3日のMリーグ初陣でトップを取った瑞原 ©AbemaTV

そして10月3日のMリーグでは、沢崎誠瀬戸熊直樹佐々木寿人という難敵を相手に、見事にトップを取りデビュー戦を華々しく飾った。続く10月7日の試合でも前原雄大二階堂亜樹岡田紗佳を相手に圧勝して2連勝。瑞原の指名が間違っていなかったことを見事に証明した。

新規加入の選手の中でいち早くその存在をアピールし、数多くのファンの獲得に成功。Piratesの優勝への航海は瑞原の右手にかかっているかもしれないー。

瑞原明奈の打ち方や雀風

瑞原は攻めを重視した打ち方が特徴的だ。役も狙うしドラも使ってリーチをかける。ただし速度を極端に落とすこともないため、局当たりの収入はかなり高い。鳴きは積極的にしかける方ではないが、その分リーチが増えるので打点が上がっている。

当メディアで瑞原本人に話を聞いた際には、自身のことを鳴き判断、押し引き判断を状況に応じてかなり変化させるタイプとも語ってくれた。

瑞原明奈の対局時の様子

麻雀ウォッチ プリンセスリーグ 2019 決勝

長いブロック予選、準決勝を勝ち抜いた4人が 麻雀ウォッチ プリンセスリーグ 2019 決勝の舞台に残った。その中の1人が瑞原だ。決勝は全4回戦勝負。1回戦でいきなり瑞原は4着となってしまう。2回戦も13200点持ちと厳しい展開になるが、そこから連続で和了。61200点の大トップで1回戦の4着を帳消しにする。続く3回戦は麻生が抜け出る展開を南3で瑞原がまくり連勝。

最終、トータル2着目の麻生が怒涛の攻めを見せる。それに対し3回戦までのアドバンテージがある瑞原は引き気味に対応。南1局の麻生がかけたリーチに対してもマンガンテンパイであったがオリに回る。そして次局に、タンヤオ・ピンフ・ドラ2のマンガンを麻生から直撃し、これでほぼ勝負あり。麻生の親も自分の和了で流し優勝を決めた。

第1回 KIZUNA CUP 2020

なんと40か国から選手が参加した「第1回KIZUNA CUP 2020」。日本式の麻雀ルールが世界に浸透していない中、最高位戦ルールで行われた本大会に多くの国から参加者があったのは驚愕だ。

ゲストプロとして参加した瑞原は貫禄を発揮し、準決勝に進出すると同団体所属で天鳳位の山田独歩プロとのワンツーフィニッシュで決勝進出を決める。決勝には「U-NEXT Pirates」でチームメイトである朝倉選手も勝ち上がっていた。独歩がトップ目で試合は進行するが、瑞原は南3局にマンガンを和了しトップに立つ。

しかしオーラスで独歩が和了し再逆転。続くオーラス2本場でドラ暗刻テンパイの独歩をタンヤオでかわし、瑞原の優勝となった。

Mリーグ 2021/2/26 第1試合

©ABEMA

レギュラーシーズンも後半だが、Piratesの状況はプレーオフ圏内に入っておらず、決して芳しくない。チームを救うために瑞原が出場するが、東場は何もできずに終わってしまう。

しかし南3局の親番で4000オールをツモアガリ、一気にトップ目に立つと、オーラスも役牌のみでサッと終わらせて、Piratesに待望のトップをもたらした。

瑞原明奈のSNSでの評価・評判

瑞原のSNSでの評判は同じPiratesのチームメイトである、「朝倉選手のお母さん」というものが多かった。実際に朝倉選手の心情をとてもよく理解しているようで、朝倉選手の奥様である"あゆ"も、瑞原が発表した朝倉選手のトリセツを100点満点と評している。

この記事のライター

最高位戦日本プロ麻雀協会浅井 裕介
最高位戦日本プロ麻雀協会所属。
入会10年負け続けたが、近年圧倒的な速度で勝ちを積み重ねている売り出し中の選手。
立会人を呼び続け、ついたキャッチフレーズは「日本一キレやすいプロ雀士」。

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