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近藤千雄が最強位に プロ14年目で涙の初タイトル/麻雀最強戦2016ファイナル

近藤千雄が最強位に プロ14年目で涙の初タイトル/麻雀最強戦2016ファイナル

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<麻雀最強戦2016>◇12日◇ファイナル

 日本で一番強い雀士を決める「麻雀最強戦2016」(竹書房・近代麻雀主催)のファイナルが12日に行われ、近藤千雄(日本プロ麻雀協会)が優勝。賞金300万円を手にした。近藤はプロ14年目での初優勝がビッグタイトルとなった。

 近藤(千)は予選C卓で小林剛(麻将連合)、近藤誠一(最高位戦日本プロ麻雀協会)、沢崎誠(日本プロ麻雀連盟)というビッグネームと対戦。東2局に近藤(誠)に12000点(リーチ・ピンフ・ドラ2・裏2)を放銃、ラス目に落ちて苦しい展開に。

 後が無い近藤(千)は、南1局の親番でテンパイ外しから12000点(南・中・ホンイツ・ドラ1)をツモって原点まで点棒を取り戻す。さらに連荘を重ねて30700点まで加点。ついにトップに躍り出てそのまま逃げ切った。

 事前にTwitterで行われたC卓の勝者予想では、近藤(千)に投票したファンはわずかに5%。しかしその下馬評を覆して番狂わせを演じてみせた。

 

 決勝はA卓から鳳凰位の勝又健志(日本プロ麻雀連盟)、B卓から雀王の角谷ヨウスケ(日本プロ麻雀協会)、D卓からは今年、日本シリーズ、RTDマンスリーリーグを優勝して絶好調の多井隆晴(RMU)が勝ち上がり、近藤(千)にとっては予選に続いて難敵との戦いとなった。

 序盤は多井が角谷から5200を連続してアガってリードする。近藤(千)は親で6000点をツモって2番手につけるが、東3局2本場に多井が勝又から12000点(リーチ・一発・イッツー・ドラ1・裏1)をアガリ、45600点のトップで東場を折り返す。

 このまま多井の圧勝かと思われたが、南2局1本場で近藤(千)がドラをポン。角谷のリーチに対して放銃寸前の手格好だったが、アタリ牌を使い切ってのアガリを見せて、多井との点差を1900点に詰める。南3局の親では終盤に1500点をツモったが、多井のノーテンを読み切ってアガリを選択せず、多井の一人ノーテンに持ち込んで逆転に成功した。

 しかし同1本場、悲願の最強位獲得に執念を燃やす多井が5200点(發・ドラ2)をツモって再逆転。ラス親の多井が45200点、近藤(千)が38100点でオーラスを迎える。

 近藤(千)は5200ツモ、8000ロンで優勝となる。苦しい配牌だったが、役牌でドラのを2巡目に重ねて「リーチ・ツモ・ドラ2」を狙う。決して場に打たれないと思われただったが、自力で決着をつけにいった多井が4巡目に意を決してを打つとこれをポン。丁寧に手を進めて待ちのテンパイにこぎつけた。多井はアタリ牌のを掴んでしまい、祈るようにオリを選択。その後、勝又も、角谷も逆転勝利となる四暗刻のイーシャンテンに漕ぎつけたが、近藤(千)がをツモり予選に続いての逆転勝利となった。

 

 プロ14年目にして初タイトルとなった近藤(千)は「信じられないです」と表彰式で涙を見せた。全日本プロ代表決定戦に優勝した後、10年勤めた会社を辞め、退路を断ってファイナルへの準備を進めてきた。「好きなことにめいいっぱい時間が使えるようにしたかった」と、その選択に後悔は無い。最強位の称号と300万の賞金を得て、来年はさらなる活躍の舞台が用意されている。「はじめて自分の麻雀が注目されると思うので、身を引き締めて頑張ります」と今後の意気込みを語った。

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【A卓】 1位:勝又健志 2位:菅原千瑛 3位:堀江貴文 4位:猿川真寿
【B卓】 1位:角谷ヨウスケ 2位:阿部孝則 3位:古橋崇志 4位:茅森早香
【C卓】 1位:近藤千雄 2位:小林剛 3位:近藤誠一 4位:沢崎誠
【D卓】 1位:多井隆晴 2位:前田直哉 3位:藤崎智 4位:稲波崇
【決勝】 1位:近藤千雄 2位:多井隆晴 3位:勝又健志 4位:角谷ヨウスケ

 

「牌が輝いて見えました」 近藤千雄優勝インタビュー

-----オーラスを迎えた時の心境は?

ドラをめくった時に字牌だったので、これはやばいなと。配牌もバラバラで。ドラが1枚だけあったので、重なれば「リーチ・ツモ・ドラ2」やドラ単騎狙いで手を進めてました。

------望外のドラポンができて、テンパイに到達した時の心境は?

勝又さんも角谷さんも押していたので、すぐにアガれると思ったのですが、なかなかアガれなかったので、早くしてくれと思っていました。(ドラポンで)一気に自分の優勝の確率が高まったので、このチャンスを逃すのが怖かったです。

-----をツモった時の気持ちは?

牌が輝いて見えましたね(笑)本当に嬉しかったです。

-----南3局は多井の一人ノーテンを読み切っていたか?

ほぼ流局は間違いなくて、ツモったら500オール。勝又さんはテンパイで、多井さんはかなりノーテンかなと。角谷さんはわかりませんでした。そこでどんよくに欲張ってみました。もし500オールをツモっていたら、オーラスの点差が7100点差から9100点差となり、おそらく多井さんはを切らなかったと思います。この局でベストを尽くして良かったです。

----戦前のC卓の予想では5%と人気が無かったが?

みんな僕のことをほとんど知らないだろうし、仕方が無いなと。最強戦ブロマガの予想でも名前が一言も出てなかったので、「クソー」と思いましたが、その反骨精神でやってやろうと思いました(笑)

 

近藤千雄(こんどうかずお)プロフィール

昭和54年1月29日生まれの37歳。血液型はO型。愛知県出身。日本プロ麻雀協会所属。
オンライン麻雀天鳳で十段を達成し、その攻め気あふれる雀風から「どんよくすぎる天鳳十段」として最強戦に登場。
全日本プロ最強位決定戦ではプロ200名の頂点に立ち、ファイナルへの切符を獲得した。
愛猫の名前は天鳳の開発者から取って「つのだ」。
Twitter:@donnyoku 

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無念の多井。自ら決着を付けにいったが・・・

 直前の予想でも人気を集め、大本命だった多井。予選から決勝まで万全の戦いでオーラスを迎えたが、まさかの決着に泣いた。ドラのを1巡目に切る選択もあった。最後まで切らないで流局を狙う選択もあった。決意のドラ切りにネットのコメント欄では悲鳴が上がった。

「色んな逆転のケースがあったので、どういう決着の仕方で負けるのが一番悔しいかと考えた時に、自分がアガリを逃した後に近藤さんにアガられるのが嫌だった。第1打に切る手もあったのだが、自分の手が形になるまでは切りたくなかった。」 

 最強戦史上に残る劇的な逆転に「ちょっときついです。オリンピックだったら国に帰れないですね。正直きついなぁ。」と声を絞り出した。

 失意の敗戦とはなったが、今年1年麻雀プロ業界が多井を中心に回ったのは間違いない。

 「(今年)たくさんタイトルを取ったんですが、これ(最強位)だけはまだ手が届かないんだなと。いつか最強位になりたい、とあらためて思いました」と決意を新たにした。

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放送終了後、解説の村上淳(最高位戦日本プロ麻雀協会)とオーラスの最終形を眺めて語る多井

この記事のライター

麻雀ウォッチ編集部
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