「三色同順」という役をご存知でしょうか。3種の数牌で同じ数字の並びの順子を揃えてアガると成立する2翻役です。自然に手を進めるなかで狙える機会が多く、合わせやすい役も多くあるため、初心者がおさえておきたい役のひとつといえるでしょう。この記事では三色同順について詳しく解説します。役のバリエーションを増やしてステップアップしたい方におすすめの内容となっています。
三色同順の条件
三色同順は萬子・筒子・索子の3種の数牌で同じ数字の順子を揃える役で、「サンショク」「サンシキ」と略されている2翻役です。鳴いた場合は1翻に食い下がりますが、門前でなくても成立するという点は完成までのハードルが下がるため挑戦しやすいといえるでしょう。
ちなみに同じ2翻役で名称のよく似た「三色同刻」という役も存在します。こちらは3種の数牌で同じ数字の刻子を3つ揃える役で、三色同順と同じように鳴いても成立しますが食い下がりはありません。しかし、三色同刻は非常に出現率が低いため「三色」といえば一般的には今回ご紹介する三色同順のことを指します。
また、三色は数字の並びを略して以下のように表現されることがあります。
123→ヒフミ、下の三色
234→ニサシ
345→サシゴ
456→シゴロ
567→ゴロチ
678→ロクチッパ
789→チパク、上の三色
放送対局などで耳にすることもあるので、覚えておくとより対局を楽しむことができるでしょう。
三色を狙うポイント
三色を狙う際は、まず配牌の時点で三色を狙えそうか確認しましょう。3種の数牌の数字の並びが近い場合、自然に三色になることもあるうえに、チーすることで能動的に作っていくことも可能です。パッと見て三色になりづらそうなカンチャンやペンチャンでも、すぐには諦めないことが大切です。どこまで三色を狙うか、どこで諦めるか、その判断が三色を狙う際のポイントといえるでしょう。
三色のメリット
三色は数ある役の中でも使い勝手の良い役のひとつです。ここからは三色同順のメリットを解説します。
役の複合で翻数アップ
三色は門前でも鳴いても、様々な役との複合が可能です。特に門前で揃えられた場合は立直や平和と合わせやすく、2翻あるため役の上乗せで高得点を狙うことができるでしょう。必然的に順子が3つ以上あるので手牌にある牌の種類が多く、ドラ・裏ドラが乗る可能性も見込めるのはうれしいポイントです。
早アガリにも使える
鳴いて目指す場合、三色は早アガリに一役買ってくれるスピード感もあります。役牌やタンヤオなど鳴いても合わせることのできる役もあるため、上手く使えば早さと打点も確保したアガリが望めるでしょう。
三色の注意点
三色は条件としては覚えやすく、初心者でも揃えやすい役ですが、気を付けるべきポイントもあります。ここからは三色の注意点をいくつか解説します。
鳴きは慎重に
三色を狙うにおいて、鳴きの回数やタイミングは見極める必要があります。ポンやチーをできることは大きな利点ですが、3種類全て鳴くことは難しいといえます。順子を鳴く場合は上家からのチーのみに限られるため必要な牌が出る可能性が低いという点に加えて、2回同じ数字の並びで鳴けば当然ライバルも三色を警戒するでしょう。
鳴きによって手を読まれるリスクがある上に、食い下がり1翻にしかならないという点は押さえておくべきポイントです。難易度に対してリターンが少ない場合も多いので十分に注意しましょう。
片アガリ・フリテンに注意
三色は成立条件となる3種の順子が完成しないまま両面待ちで聴牌すると、一方の待ち牌では役がつかずにアガれない「片アガリ」になる場合があります。
例えば下の画像の場合、形としては待ちの聴牌ですが、役がつくのはがきた場合の三色のみです。鳴いているため立直をかけることもできません。がきてツモ切った場合はフリテンとなってロンアガリできなくなるため、をツモるか手を作り変えてフリテンを解消する必要があります。
フリテンに関してはこちらをチェック!
下の画像もで三色がつく以外に役のない両面待ちの聴牌ですが、ドラが2枚もあるので是非ともアガりたいところです。この場合は門前で聴牌しているので、立直をかけると役がつき、がきたとしてもアガることができます。の場合は立直・三色・ドラ2で5翻以上が確定し、一発や裏ドラの可能性も見込めます。
立直に関してはこちらもチェック!
三色同順と合わせやすい役
三色は他の役との複合で高得点も期待できる役です。特に門前で揃えることができれば、立直をかけることで更なる高打点も期待できるでしょう。ここからは三色と相性の良い役をご紹介します。
タンヤオ
タンヤオは2~8の数牌のみで手牌を揃えると成立する1翻役です。対局における出現率は約22%と非常に高いので挑戦しやすく、初心者におすすめの役のひとつです。最低でも9枚の数牌を使う三色とは合わせやすいため、2~8の数牌が多ければ意識してみましょう。鳴いてもOKかつ、面子は順子でも刻子でも成立するので、三色でない残りの面子をポンするなども有効です。(タンヤオは、ルールによっては鳴き不可の場合もあります。)
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平和
平和は役牌以外を雀頭にして、4面子を全て順子で揃えると成立する1翻役です。3面子1雀頭まで揃ったら、最後はリャンメン待ちでアガるという待ちの形も条件に含まれるので注意しましょう。出現率は約20%と対局において頻出する役で、順子が肝となる三色とは相性のいい役の代表格です。ただし、平和は門前役であるため、鳴くと無効になる点には注意が必要です。門前で揃えることができると立直をかけられるので、裏ドラや一発など立直ならではの翻数アップも期待できるでしょう。
立直・平和・ドラ1は確定した聴牌でしたが、三色がつくが立直後1巡内に他家から出て一発もつきました。ちなみにアガリ牌はもありますので、そちらが先にきていた場合は三色はつかず5翻のアガリとなります。
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チャンタ
チャンタは4面子1雀頭の全てに字牌もしくは1・9牌を組み込むと成立する2翻役です。タンヤオと真逆の条件ということになり、三色の順子は必然的に123もしくは789で作ることになります。鳴いても成立する役で、字牌を使えるため残りの面子は役牌にすることもでき、食い下がった翻数をカバーすることもできます。
下の画像ではがくれば三色(食い下がり1翻)・中・チャンタ(食い下がり1翻)・ドラ2の5翻アガリです。
三色を使いこなしてアガリを目指そう
この記事では三色同順について、条件や注意点と合わせやすい役などを解説しました。覚えやすく使い勝手がよい役であるため、積極的に挑戦していただきたい役です。気を付けるべきポイントをおさえることで順子を作る際の意識が高まり、打牌の精度もアップするでしょう。三色同順を覚えて、是非とも対局で実践していきましょう。