- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第三章
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18筋のカウンティングが出来ても、結局放銃率がどの程度かを把握できなければ押し引き判断に活かすのは難しいです。『統計学のマージャン戦術』125ページには、巡目別に通った筋の平均もまとめられているので、通った筋が何本かで放銃率を推測することが出来るようになっています。是非とも御参照下さい。
『麻雀の2択』95ページによると、リーチのリャンメン率は62.2%、字牌切りリーチのリャンメン率は67.6% 157ページ上の河ならチートイツのような単騎待ちも否定されるので、リャンメン率は更に高くなっているものとも思われます。
字牌より前に切られた数牌がフォロー牌であった可能性も減るので、相対的にそれ以外の無スジの放銃率が上がるというのも重要です。基本的な押し引き基準で押すかどうか微妙な手牌であれば、リーチの良形率が高そうであれば引くのが無難と言えそうです。
くっつき1シャンテンのケースであれば、リーチ宣言牌はくっつかなかった浮き牌なのでその周辺は通ることになります。一般論として宣言牌の側が危険とは言えないのはこの為です。逆に言えばくっつきが否定されれば危険度が高まるので意識しておくに越したことはないでしょう。
4フーロであれば100%単騎待ちであり、3フーロの段階でテンパイしていれば、4フーロ時点の待ちは最後に切られた牌の周辺であることが確定します。これは極端なケースですが、2〜3フーロでもテンパイ濃厚なところから手出しが続けば単騎テンパイ移行が濃厚。出現頻度も読みの精度も高いので結構重要です。
強いターツ落としは読みの情報として当然重要です。それ以上に強いターツが残っているとなれば、手牌構成も自ずと絞れます。手役読みに関しても、何となく狙ってそうというだけでは精度が低いですが、強いターツ落としと合わせると高い精度で読める場合があります。読みを入れることはもちろん、情報に気付けることが重要です。
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現在麻雀界はMリーグの開幕で活況を呈しています。トッププレイヤーによる真剣勝負をリアルタイムで観戦できるのは麻雀ファンとしても興味の尽きないところです。 そんなMリーグに最年少で参加しているのが日本プロ麻雀協会所属の松本吉弘プロ。第9回 TwinCup優勝、第25期 發王戦優勝などの勢いを買われ、サイバーエージェントがオーナーを務める「渋谷ABEMAS」に大抜擢されました。 元高校球児で強面。その容貌から「卓上のヒットマン」の愛称でファンに知られている松本プロですが、麻雀の腕も一級品。 その場の状況に応じて様々なスタイルを使い分ける「ベストバランス麻雀」を身上としてMリーグでも活躍しています。 本書は手順、読み、大局観、ゲーム回し、押し引きといった麻雀で勝つための重要事項をテーマに、松本プロが自身の戦術を初披露した、ファン注目の一冊です。