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ネマタの戦術本レビュー第981回「『鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム』編 その2 著:お知らせ」

ネマタの戦術本レビュー第981回「『鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム』編 その2 著:お知らせ」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

PART1 序盤の手組

3 ドラ1とドラ2

現麻本では、ドラ3>ドラ2>ドラ0>ドラ1の順で孤立役牌の価値が高いとしました。本書の見解とは異なりますが、これは本書は手牌Bのように「赤ドラ2枚」、現麻本では「表ドラ2枚」のケースを主に想定しているためと思われます。「表ドラ2枚」なら表ドラをもう1枚引けばコーツになり確実に使えるうえに、タンヤオか役牌手なら残りの赤ドラ3枚も使いやすいので「ドラ3」時の判断に近くなります。メンツが1つある場合に、そのメンツがシュンツかコーツかも判断に影響しそうです。シュンツがあればメンピンドラドラで満貫、ツモ裏で跳満とメンゼンで進める打点的メリットが大きい、コーツがあれば符ハネで3900が5200になりやすく鳴いても打点が下がりにくいといえます。

手牌ABCはいずれも、仮にドラ0の手牌であったとしても切る牌は変わりません。このように、手牌のパターンに着目すればドラの枚数を考慮せずとも判断できることが多いのですが、手牌のパターン毎に打牌基準をシステム化するのは難しいです。

また、いずれにせよ役牌切り有利だとしても、ドラ0のケースとドラ1のケースでは後者が次善手との差がつきやすいというのも事実なので、ひとまずはドラの枚数で手組の方針を決めたうえで、それでも判断が難しいなら手牌のパターンに着目する方が実戦的には効率がよさそうですね。

p18の牌姿は1メンツもありませんが、は345三色、は789三色目もあるのでどの数牌にも手がかけづらい形。個人的にはこうしたケースではやむなくどの手役にも絡まない切りとしてきました。を引っ張った結果他家に鳴かれても、メンゼンで高打点の手をツモられる可能性が減るので、アガリに遠い手ではむしろ望ましいというのもあります。優劣は何とも言えませんが今後は切りの視野に入れたいところです。

4 ドラ0とドラ3

ドラ0についても、現麻本では比較的メンゼンでも表ドラ、赤ドラを使いやすいケースを想定してました。途中でドラを1枚くらいは引くことが多く、ドラ1になればメンゼンでアガれた時の打点的メリットが大きいということです。

もし字牌ドラのようにメンゼンではメンツを作りにくい牌であれば、どこでメンツを作るかをコントロールしやすい鳴き手の価値が相対的に上がります。元々ドラ0の手から役牌を重ね、鳴いてドラ単騎の3900、符ハネで5200の手に持ち込めれば打点的メリットも大きいです。

ドラ0、ドラ3のケースほど、安易に役牌を切って重なりを逃す損失が大きいというのは確かですが、手牌ABはドラの枚数に関わらず結局切る牌は変わらない手。手牌Cはドラ0でもを切りそうですが、4巡目なら1メンツあるとはいえ先手を取るのは厳しいので確かにに分がありそうです。

しかしこの手牌ならどの数牌も不要にならず、より先に切られそうな牌がくらいしかないので、実戦で4巡目に似たような手牌が残るケースはあまりなさそう。1巡目ならドラツモからの123三色目があることもあり切りを選びます。

鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム

「麻雀は考えるのが大事とよく言われます。では実戦でどうすればより良い思考ができるでしょうか。答えは単純で、『考えられた結果を手が勝手に出力する』ようにすること
です」(まえがきより)

麻雀とは人間の処理能力を超えた情報量を与えられ、限られた時間でそこから最適解に近いものをいかに導き出すか、というゲームであると言えます。
その際に役に立つのが「システム」です。状況をある程度パターン化し、抽象化することで個々の事象に対して、最善の選択をする可能性を上げることができます。

本書があなたに提供するのは最高レベルのシステムです。驚異的な打荘数で知られる「鬼打ち天鳳位」ことお知らせ氏が生み出し、磨き上げられた55のシステムとその詳細な解説が本書に書かれています。 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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