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卓上でヨシ!麻雀暗記ノート 第33回 牌効率(その17)考え方がわかれるチートイツ

卓上でヨシ!麻雀暗記ノート 第33回 牌効率(その17)考え方がわかれるチートイツ

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ダブルリーチ(ダブリー)は、自分がかける時は「どうだ!」という気分ですが、かけられると、心臓によくないですよね。

9月23日にあったリーグ戦で、私の上家の選手がダブリーをかけました。
ダブリーは、良くない待ちのことも多いですが、2ハン役なので、警戒せざるを得ません。他の3人はオリつつ、上家がツモらない状態が続き、終盤を迎えました。

すると、対面の梶梨沙子プロが、少し考えたあと、ドラの[東]を打ち出しました。さらに緊張が高まります。
ダブリーに向かって字牌のドラを切るのは、次のような理由が考えられます。

1     高い手をテンパイしている(ドラを切るリスクに見合う手が入っている)
2  ドラを3枚以上持っている

もし自分が[東]を3枚持っていたら、他家は、最多でも1枚しか持っていません。
[東]を切って当たるのは、タンキ待ちか国士無双のケースだけです。

それはレアケースでしょうから、放銃する確率は低いでしょう(もし当たったら、最低でもダブリードラ2の満貫になりますが)。

と考えると、梶プロは[東]を2枚以上持っていそうです。ドラが2枚あるチートイツの可能性があります。それなら確かに、ダブリーに立ち向かっていく価値はあります。

案の定、梶プロはハイテイでツモり、ハイテイ・ツモ・チートイツ・ドラ2の跳満に仕上げ、リードを守ってその半荘でトップになりました。

このアガリは、チートイツの利点をよく示しています。

1 他家の攻撃をしのぎながら粘れる
2 他の役やドラとあわせて、高い手に育ちやすい

の2点です。

普通のメンツ手のイーシャンテン、例えば

[一][二][三][③][④][⑤][⑧][⑧][2][3][6][7][中] ツモ[七]

で、他家のリーチを受け、安全牌が[④]しかないとします。

[④]を切ったら、この手を復活させるのは厳しくなりそうですね。シュンツを一度崩してしまうと、アガれる可能性はかなり下がってしまいます。

一方、チートイツのイーシャンテン

[一][一][三][三][③][④][⑤][⑧][⑧][6][6][7][7] ツモ[七]

であれば、[④]を切っても、次に[③][⑤][七]をツモればテンパイできますし、後で[③][⑤][七]が安全になれば、それらを切って粘ることもできます。つまり、守りながら反撃しやすいのです。

また、今回はハイテイやドラがからみましたが、リーチをかけたチートイツも強力ですね。
リーチ・ツモ・チートイツ・ドラ2で跳満ですし、裏ドラが2つ乗れば倍満になります。一撃で勝利を決められる魅力があるのです。私も、チートイツの破壊力に何度も助けられています。

では、チートイツは、どんな時に意識するのが良いでしょうか?

トイツ王子こと土田浩翔プロは、ツイッターで、「よく『いくつトイツがあったら七対子を狙いますか?』と聞かれます。4トイツは当然狙い、3トイツはけっこう狙い、2トイツは割と狙い、1トイツあれば狙っちゃおうかなと思う」と述べ、1.9万件もの「いいね」を集めました。


1トイツから狙う人はさすがに多くないと思いますが、通常は、配牌で2トイツ、序盤で3トイツ、中盤以降で4トイツあれば意識する、というイメージかと思います。

チートイツを狙うと決めたら、先に真ん中の牌を切り、一九字牌を残すのがセオリーです。第30回でも触れたように、真ん中の牌は他家に持たれていることが多く、後で出てくることも少ないからです。典型的な最終形としては、場に1枚切れているオタ風の牌、[西][北]あたりで待つ場面が多くみられます。

また、「山読み」といって、他家の切った牌を見て、山に残っている牌を推測することもよく行います。

例えば、最序盤に他家が3人とも[9]を切っていたら、3人とも[7][8]を持っていない可能性が高いです。[7][9][8][9]を持っている人が、いきなり[9]を切るケースは少ないからです。

「ということは、[7][8]はまだ山にあるから、自分でツモれる可能性があるな」と考えて、それらの牌を優先的に残すことも有効です。

チートイツは、攻撃だけでなく、守備的な場面でも使えます。

例えば、無理して加点するより、他家に振り込まないことが重要な局が訪れたとします。
配牌は微妙で、早いテンパイは望めないが、トイツは2つある。。。

このようなケースでは、「たぶんアガれないけれど、もしチートイツになればラッキー」ぐらいに考えて、真ん中の牌から切っていくことがあります。手の中には、比較的安全な一九字牌が多くなります。他家からリーチがかかっても、しのぎやすくなるわけです。

チートイツは、7つのペアを作るシンプルな役ですが、攻守ともに活躍し、「リーチをかけるか」「どの牌で待つか」「普通のメンツ手と両にらみで進めるか」「トイトイに移行できないか」など考えることが多く、奥の深い役です。

もともと中国の麻雀にはなく、緑一色とともに、アメリカで考え出された役とされていますが、誰かがチートイツを考えてくれたおかげで、麻雀の面白さは何割か増しになっていると感じます。

ただ、チートイツにも弱点はあります。イーシャンテンからテンパイ、テンパイからアガリまでの枚数が少ないことです。

[一][一][三][三][七][③][⑤][⑧][⑧][6][6][7][7] 

のイーシャンテンなら、受け入れは[七][③][⑤]の3種9枚です。
また、運良くテンパイしても、待ちは1種3枚だけですね。

[一][二][三][③][④][⑤][⑧][⑧][2][3][6][7][中]

のようなメンツ手の普通のイーシャンテンでは、受け入れは[1][4][5][8]の4種16枚。テンパイしたら、待ちは2種8枚です。チートイツは、まだ山にありそうな牌を選べる利点があるとはいえ、この枚数差は大きいです。牌効率の観点からいうと、チートイツの効率はよくありません。

また、鳴けないので、形式テンパイがとりにくいのも弱点です。劣勢で迎えた南場の親でチートイツを狙うと、テンパイできずに、親が流れてしまうリスクもあります。柔軟性が乏しいので、プロの中でも、チートイツをあまり好まない人もいます。

チートイツをどう狙うかは、醍醐大最高位による「麻雀の匠」が参考になります。


配牌でトイツが4つあり、2巡目で次の手になります。

[一][二][二][⑦][⑦][⑨][⑨][2][5][赤5][7][8][9] ドラ[2]

実戦では、このように、チートイツかメンツ手か悩ましい手が多く現れます。
次に[三]を引けば、メンツ手になりそうですし、ドラの[2]を引けば、チートイツを強く意識することになるでしょう。

メンツ手にするなら、既に5ブロックあるので、孤立しているドラの[2]を切るかどうか、悩みそうですね。

YouTubeで「チートイツ」を検索すると、実に多くの動画が表示されます。これらの放送対局での成功例などをご覧頂き、チートイツに対する感覚を磨いていくのもおすすめです。

次回は、鳴くことによる牌効率のアップについて考えます。

この記事のライター

藤田 明人
最高位戦日本プロ麻雀協会第43期後期(2018年入会)
兵庫県出身。東京大学法学部卒業後、新聞社に入社。
記者を経て、教育事業部門で勤務。
麻雀が、幅広い世代の学びにつながることを研究しています。

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