第2章 最近の若い人は「科学する麻雀」を知らない
「科学する麻雀」があった時期も、「科学する麻雀」を知っている集団のコミュニティから外れたらそんなものでした。凸氏はまさにそのコミュニティに中心に属していた人物で、現在では麻雀から距離を置いているからそう感じているのではないでしょうか。麻雀のプレイ人口を考えると、麻雀界というのはだいぶ広い世界です。しかも、他の業界と比べて横のつながりがかなり希薄な世界であるように見受けられます。そうした中にありますので、特定の集団に属している打ち手が、自分の知っている麻雀界が全てという錯覚を起こしてしまうのも無理のないことだと思います。
そもそも麻雀を学ぶ方法がない
現在はネット環境があれば学べる材料はたくさんあります。「麻雀ウォッチ」の記事と、「雀Key会」の勉強会もよろしくお願いします(笑)
入門書と、凸本的な本の間が抜けているという指摘は私自身もよく思います。凸本後の戦術書の執筆者は、その段階はわざわざ勉強しなくとも出来ていた方が大半と思われますので、そういった本の必要性をあまり感じなかったのかもしれません。その6でも申し上げました通り、新たなアプローチの必要性を感じさせられます。
凸が就職に失敗してたら
実は凸氏就職後も、「科学する麻雀2」の制作が進んでいるという話は聞いていましたが、凸氏が多忙ということもあり結局中断されることになったようです。その後、「勝つための現代麻雀技術論」を福地氏と共同で執筆する流れとなりましたが、もし「科学する麻雀2」の出版が決定していたら、「私ほどの人間がわざわざ出ることはない」という理由で断っていたと思います。福地氏を初め様々な方のご尽力を賜り、自身の本を世に出すことが出来たのですが、私自身が未だに手放しで喜べない理由でもあります。 福地、みーにん、nisi氏の新作を期待して待つことにしましょう。
麻雀戦術がパラダイムチェンジする可能性
先制リーチの優位性は凸本の出版までなかなか気づかれなかったことですが、麻雀はルールや局面によって、手牌の価値が激変することが基本的にないゲームなので、常識が覆されるほどの大きな変化が今後起こる可能性は低いとみます。
むしろ、麻雀はルールの自由度が極めて高いので、パラダイムチェンジをする必要性が出てくるような、麻雀をベースとしたプレイしていてより面白いゲームにすることもできるのではないかと考えます。麻雀AIが人間を超える頃には、新しい麻雀の「創造」が始まるかもしれません。それは私にとっての今後の人生の楽しみの一つであります。 関連コラム:“答え“が判った後の麻雀界
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