麻雀ウォッチ

日本最大級の麻雀専門ニュースサイト!プロ雀士やイベントの情報をはじめ動画やマンガ・アニメ、アーケードゲーム情報まで麻雀関連の事柄全てを網羅します

スリアロチャンネル

フリーアナウンサー 松本圭世「高校野球中継のスタンド取材が今に生きています」【マージャンで生きる人たち 第24回】

CABO求人麻雀BarWatch

Mリーグのレポーターを依頼された時の気持ちは?

「アナウンサーは大好きな仕事なんですが、次に何が好きかと聞かれれば『麻雀です!』と即答するほど麻雀も大好きなんです。しかも麻雀の歴史が変わるようなMリーグにアナウンサーとして携われるってすごく幸せなことだなと思いました」

「だから私にとっては、好きなことと好きなことが仕事になる一番ラッキーなポジションを頂けたという感じです」

「百も承知で至極当たり前の質問でも、選手自身の言葉を引き出すよう心がけています」 ©AbemaTV

 

勝利者インタビューで意識されていることは?

「麻雀のヘビーファンでもライトファンでも楽しめるインタビューでありたいと思っています。どちらの視聴者も見てくれていると思うので、誰にとっても飽きさせないように、対局内容の話をすることは当然として、それ以上に選手の個性をインタビューで少しでも引き出せたら、麻雀を競技スポーツとして大衆に広げていくという観点ではベストだと思っています」

選手の個性を引き出す秘訣は?

「元々個性の強い選手が多いんですが、ライト層の方にもその個性を本人の言葉でわかりやすく伝わるよう、選手各々をキャラ立てしていけたらと思っています。そのキャラクターから、感情移入できるきっかけが生まれれば、応援したくなると思うからです」

「たとえば、サラリーマンとMリーガーとの二足のわらじで活躍する赤坂ドリブンズ園田賢さん。それを強調するために『Mリーマン』と称したり、サラリーマンの皆さんに向けたメッセージをお願いしてみたりしたのは、公務員ランナーとして著名な川内優輝さんのように、世間で話題になればと思ったからです」

「同様にどういうことを聞いたら、その選手にしかない個性をうまく引き出せるのかはすごく考えています」

インタビュー前に行っている「準備」とは?

「AbemaTVはSNSと密接な関係があるので、SNSは必ずチエックしています。そしてできる限り選手とはコミュニケーションを取りながら、ネタになりそうなことはメモしています」

「何よりも大切にしていることは、実況、解説、対局、インタビュー、それらすべてを含めて番組としてひとつのパッケージとして成立することです。だから実況や解説でどういうことを話しているのか、一言一句を聞き逃しません。実況や解説で盛り上がった部分に関しては、選手本人の生の声を絶対聞きたいと思うので、そういう部分はインタビューでもフォローするようにしています」

試合展開によっては、準備が大変では?

「確かにダントツの展開となった方が、インタビューも対応しやすくなります。もちろん誰がトップを取るのか最後までわからない展開もあるので、全体メモの他に選手個人ごとのメモには付箋を分けて誰がトップを取ってもすぐに対応できるように準備しています」

「だからマイナスからの大逆転といったように、対局内容自体が盛り上がった時は、誰にとっても面白いはずなので、細かいことは聞きません。ただ対局が淡々と終わってしまうこともあるので、そういう時は、対局内容に関しては気になったことだけにして、どちらかというと選手のプライベートなことを聞くようにしています」

わかりやすく伝えるための「言葉」や「ネタ」の選択基準は?

「この番組に携わっている人で、一番麻雀がわかっていないのは私です。MCの小林未沙さんは元プロ雀士、松嶋桃さんは現役プロ雀士ですが、私はアマチュア。なので、世界中の全員が私より麻雀上手いと思っています。だから私自身がわからないことは、視聴者もわからないはずというスタンスなんです。視聴者の皆さんと同じ愛好家目線でいられることが、わかりやすい言葉やネタの選択につながっているんだと思います」

松本さんにとって麻雀はどんな存在なのでしょうか?

「一生大好きな存在。嫌いになることはないと思います。アナウンサーという仕事も一生続けていくと思うし、麻雀も一生続けていきたい。麻雀友達とお互い結婚できなかったら、同じ老人ホームに入って毎日麻雀しようねって約束しているんです。だから老後は安泰です(笑)」

「Mリーグが始まる前はほぼ毎日、始ってからは土日に打ち溜めしています(笑)」

 

仕事と麻雀が共通していることはありますか?

「人生も麻雀もいい時もあれば悪い時もある。麻雀は内容も良くしっかり打てたと思えても、まったく勝てない事なんていくらでもありえます。そういうどうしようもなく抗えない時は、やめるのではなく、逃げたらいい。どんなに負けても、どんなに辛くても、どんなに嫌だったりしても、やめなければ絶対に楽しいことや面白いことの方が多いと思うんです。たとえ逃げても、好きだから戻れるので続けられる。私にとってはそこが共通しています」

好きな言葉は?

「『くじけない楽観主義』。2010年にノーベル科学賞を受賞された根岸英一さんがスピーチで使われていた言葉です。嫌なこととかダメなこととかいろいろあるけれども、それを思い悩んで折れてしまうのではなく、楽観して前向きにというのが、初めて聞いた時から私のための言葉じゃないかと思うほど響きました。麻雀にも通じる言葉だと思います」

インタビューを終えて

「インタビューアーは映らなくてもいいとすら思っています。選手の表情が見えて、選手が自分の言葉でどう話すのかが大事であって、私は選手がしゃべりやすいように促すだけの黒子なんです」と常に選手ファーストの松本さん。好きなことは好きと公言し、わからないことは聞く。まさに八面玲瓏な勝利の女神だった。

インタビュー・文責:福山純生(雀聖アワー) 写真:河下太郎(麻雀ウオッチ)

マージャンで生きる人たち back number

新着記事

Return Top