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ネマタの戦術本レビュー第716回「場況を見抜く!超実戦立体何切る 著:平澤 元気 その13」

ネマタの戦術本レビュー第716回「場況を見抜く!超実戦立体何切る 著:平澤 元気 その13」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

第3章 テーマ 26

 残り筋が少なく待ちが絞れてくると、「入り目になりにくい」というアンコスジの危険性も高まりますが、待ちが絞れているなら他に比較的通りやすいと読める牌があるはずです。基本はやはり、安牌が無ければ通った時に次巡以降の安牌が増えるように打ちます。


 とはいえ、無スジ同士でも放銃率の差はそれなりにあるので、トイツとアンコの比較なら安牌が1枚多く増えることよりは目先の安全度を優先します。


 問題3は一見端牌のを切りたくなりますが、4枚見え、3枚見えにつき、はリャンメンにしか当たらない牌。タンヤオの可能性を考慮すると優劣をつけるのは難しいですが、内側の方が安全になるケースは見落としやすいので意識しておくことをお勧めします。

第3章 テーマ 27

 「読みは不要」と一時期言われることもありましたが、これは一昔前の戦術書で取り上げられていたような、「そもそも結論が間違っている、もしくは誤りではないが、打牌選択に影響しないので実用性が低い」読みに対して向けられた言葉です。広義の意味での「読み」には、「読み」として取り上げられている以外の戦術に組み込まれているものもあり、そのような読みの必要性まで否定した言葉ではありません。


 無筋の中でもリャンメン以外に当たりづらく、リャンメンが残っているパターンも減るのが序盤で切られた牌の外側です。一般論としては筋37より無筋19の方が放銃率が高いのですが、無筋19に限らず、リャンメン以外に当たりにくく、リャンメンが残っているパターンも少ないなら、待ちとして残っている可能性を否定しにくい筋37牌よりは安全になります。


 問題3はドラも切っているので、なら打リーチとされそうですが、ドラ待ちにしなくても高いという理由や、からの打リーチも有り得ます。放銃打点も踏まえるとやはり打でしょうか。

第3章 テーマ 28

 リャンメンに当たらない牌でも、受け入れをフォローする牌がテンパイ近くまで残されている場合は悪形には当たりやすくなります。リャンメンに当たらない牌同士の安全度の比較はベタオリの際に何度も行うことになるので、読みの中でも特に重要です。


 問題3はと何かのシャンポン待ちの可能性も通常よりは上がっていますが、ドラを浮き牌として残したケースも特に否定はできないので、唯一リャンメンに当たらない切りが無難とみます。

場況を見抜く!超実戦立体何切る

本書は平澤元気プロによる立体何切る問題集です。麻雀の「何切る問題」には大きく分けて2種類あり、自分の手牌だけの情報で受け入れ枚数が最も多くなるような牌を選ぶ「平面何切る」と麻雀の実戦さながら、相手3人の捨て牌やポン・チーの情報などを全て加味した上で何を切るかを選択する「立体何切る」があります。

麻雀界ではここ1、2年で「平面何切る」の良書が数多く出版されたこともあり、平面何切るにおいてはかなりレベルの高い知識が共有されています。

ではその中で差をつけるものは何でしょうか?その答えの一つが「立体何切る」です。

立体何切るでは、平面何切るの知識に加えて、河、点数状況、今が何局目であるか、といった多くのファクターを考え合わせた上での最善手を導き出す必要があります。

本書は現代麻雀の立体何切る問題集として先陣を切るものであり、本書の内容をマスターすることで一群から抜け出す雀力を身につけられるはずです。

 
平澤 元気
単行本:1,663円
Kindle Unlimited
 
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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