- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 セオリー5
第一打がなら、を持っていないことが多い。は持たれていることが多い。どちらもよく聞くセオリーですが、前者と比べて後者は、その傾向が多少は強くなるという程度であまりあてにはなりません。特定の牌を「持っていない」と、「持っている」では、後者の方が起こる可能性が低く、可能性が低いものほど、読みがあてにならなくなることが増えます。
しかし、これがの順で切られたというように、情報が1つから2つになれば読みの精度が高まります。とならが無くても中が残されることが多いですが、これがのように客風を後まで残したとなればを持っている可能性はなおのこと高くなると言えます。河の情報もより起こる可能性が低いほど、手牌読みの精度を高める重要な情報になると言えます。これも端牌より安牌として客風を抱えがちな打ち手が相手ならこの限りではありませんが、その場合はの順に切られる頻度自体も高くなるので、情報の重要度が下がっていることになります。
今回は序盤の切り順の話でしたが、これに限らず、珍しい情報ほど手牌読みの精度が高まる重要な情報になりますし、打牌傾向が特徴的な打ち手ほど、打ち筋に反する河情報が現れた時に読みやすいということが言えます。なるべくメンゼンで進めようとする打ち手が、特に薄くもないリャンメンを仕掛けたら高打点の可能性がなおのこと高くなるというのがその一例です。
かといって、手牌構成を読まれにくいように積極的に打ち筋を変えるべきということはありません。54ページから取り上げられているように、端牌と字牌の比較なら多少手牌、局面が変わるだけで切り順が変わり、それに応じて選択を変えれば、手牌の価値を落とさない範囲で読まれにくい河を作る事が可能です。手牌の価値や局面の変化に敏感になれば、自然と相手に対応を迫らせることもできるようになります。
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