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ネマタの戦術本レビュー第238回 「フリー雀荘で得するのはどっち!? 著:石井一馬その9」

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 p69の牌姿の打と打について、第236回のように共通の受け入れ(今回はツモ)に着目して比較してみることにします。

   ツモの場合、打なら30符3翻リャンメンリーチ(平均打点約6000点)、打なら40符3翻カンチャンリーチ(平均打点約7100点)。アガった時にツモアガリである確率を40%とすると、前者の祝儀期待値は約2.6枚、後者は4.4枚程度。チップの価値を1枚1500点とすると、合計して前者は約9900点。後者は約13700点。リャンメン待ちでもカンチャン待ちに比べ7割以上の打点があることから、リャンメン待ちに受けた方が失点しにくいことを考慮しなくても前者有利と言えます。

 ツモの場合、打なら高め5翻安め4翻リャンメンリーチ(平均打点約9900点)、打なら基本は6翻カンチャンダマ(12000点)に受けます。ダマにした場合はリーチした場合より出アガリしやすくアガリ時ツモ率は30%程度なので、前者の祝儀期待値は約4.4枚、後者は約4.8枚。合計して前者は約16500点、後者は19200点。ダマとはいえカン待ちはさほどアガリやすいとは言えないので、前者が後者に比べ8割以上の打点があるならやはり前者有利でしょうか。

 祝儀有りならツモりやすいリャンメン優先とはよく言われますが、あがった時のツモアガリの割合については、悪形待ち側が比較的出やすい待ちになっていなければリャンメン待ちと大差ありません。リャンメン待ちは一発がつきやすい分祝儀期待値が高くなるという程度です。よってツモりやすいリャンメン優先というよりは、祝儀無しなら出アガリ重視の選択が若干有利な場合でも出アガリしづらい選択優先と言うのが正確だと思います。

p71の牌姿については、打なら30符2翻リャンメンリーチ(平均打点約3500点)、打なら40符2翻リャンメンリーチ(平均打点4600点)。前者の祝儀期待値は0.8枚、後者は2.6枚なので合計して前者4700点、後者8500点。リャンメン待ちにするとカンチャン待ちに比べ打点が6割以下になるので、リャンメン待ちに受けた方が失点しにくいことを考慮してもこれなら打リーチが有力と言えそうです。祝儀2000点相当といった祝儀比率が低いルールなら打とします。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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