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ネマタの戦術本レビュー第414回「大きく打ち、大きく勝つ麻雀 著:近藤誠一 その3」

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 好形高打点で押し返す

 26ページの手牌の共通の受けを比較してみます。を引いた場合、ペンリーチのみより、三色+ドラ1まであるくっつき1シャンテンの方がはっきりよいです。テンパイを逃した場合ですらペンチャン外しがよいケースがあるのですからペンチャンを外します。

 27ページの手牌はどうでしょう。リャンメンと受けがかぶっているは価値が劣るというのもありますが、を引いてリャンメンが揃うとは不要牌。この時は一応ペン受けが残っている方が有利なので、これなら切りで2シャンテン維持がよいと判断します。

 28ページの手牌。アガリやすさでは孤立している浮き牌を切る打ですが、メンツ候補不足で、リャンメンと3〜7浮き牌が揃っている2シャンテンですから、シャンテンを維持さえすればアガリ率に大差はありません。

 ならば優先すべきは打点。マンズは+と分けるのが普通ですが、++と分ければ1手で三色が完成する形と分かります。よってマンズを雀頭固定してを残した方が三色になる受け入れで勝ります。打のリャンメン固定もありますが、1シャンテンになった場合の手広さでは雀頭固定が有利。ツモで三色が崩れてもを引っ張ることで三色になりやすくなります。

 基本的に手牌の分割はメンツを作りやすいようにするものですが、隠れている手役を見落とさないために、他の分割の仕方もあるということは押さえておきたいですね。

 役牌が出てポンテンが取れる場合は大抵ポンした方がよいのですが、強力な変化があるとなれば話は別です。30ページの手牌なら1枚目のはスルーしたいところです。メンゼンテンパイに加えツモでも、のみ手リャンメンテンパイよりよい手です。

 しかし、8巡目の2枚目のまでスルーするのは、どうしても高打点が必要でもなければやり過ぎでしょう。すぐをツモって打としても、のみのくっつき1シャンテンがのみ手リャンメンテンパイに勝るとは言い難いです。

 テンパイならアガることで失点を防げるので、安牌を気にすることはありません。メンゼンで高打点の可能性が残る手で役牌1鳴きが本当によいのかを意識しておくことは重要ですが、実際に狙うべきかどうかはあくまで手牌と局面に応じて判断しましょう。

  

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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