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ネマタの戦術本レビュー第415回「大きく打ち、大きく勝つ麻雀 著:近藤誠一 その4」

ネマタの戦術本レビュー第415回「大きく打ち、大きく勝つ麻雀 著:近藤誠一 その4」

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 メンゼンで手を進めるには

 34ページの手牌。高め役牌の1シャンテンから平和がつくリャンメン×2になっても、アガリ率、打点ともにあまり強い変化とは言えません。むしろが重なって役牌同士のシャボが残る方が変化としても強く守備力もあるので、メンゼンで進めるつもりであっても基本はを切ります。

 35ページの手牌は 打。素直に先ツモで打点、アガリ率で勝るようにを残します。テンパイする前にが2枚とも切られたらメンゼンのアガリは厳しくなりますが、ドラ1のリャンメンテンパイの方が、リャンメン変化で平和がつく可能性がある悪形残り1シャンテンよりよいです。

 満貫ツモ条件のようにが出ても鳴けないとしても、が2枚とも切られるよりは先にを引くことが多いですし、ツモ裏で満貫になるのは平和があってもなくても同じ。メンゼン前提としてもやはりは残します。

 36ページは打。シュンツができにくいが仮に事実だとしても、トイツの方が出来やすいとまではいかないでしょう。チートイツドラ2の1シャンテンよりは、3メンチャン残りの平和ドラ1の1シャンテンの方がよいのでを切ります。からなのはツモで3メンチャンよりタンヤオがつくリャンメン優先で打とする手があるためです。

 38ページの手牌はタンヤオチートイツドラ2テンパイよりは、タンヤオドラ2リャンメンテンパイの方がよいので打とします。39ページはメンツ手だけみてもリャンペーコーが残る方がよいので打。状況的にもポンした方がよい局面なら鳴いてリャンメンが残る打でしょうか。

 40ページ。リャンメンが揃っている2シャンテンなら、チートイツ1シャンテンよりアガリやすいです。しかもタンピンイーペーコーに加え三色まであるのですから、打点面でもメンツ手有利。ツモトイツを残していた方が手広くなるので打とします。

 42ページ。しかし40ページのようにチートイツ1シャンテンを崩してまでメンツ手2シャンテンにすべきケースは限定的です。悪形残りならまず1シャンテンには取ります。メンツ手1シャンテンに変化した場合にリャンメンが残りやすいことから打。ドラならツモは打が有力そうです。

 44ページは悪形残りなのでやはりチートイツ1シャンテンは維持。が比較的山に残ってなさそうとはいえ、を優先して残すだけの根拠としては弱いので打とします。チートイツの存在を意識すること、メンツ手の可能性を残すメリットが薄い場合は決め打ちも候補に入れること自体は重要ですが、この時点でを切るほどではないとみます。

 もちろんツモりやすそうな牌を引いた場合に改めて打とすることは考慮に入れます。両天秤にこだわって最後までを残すくらいなら、先に決め打った方がよい結果になりやすいことは否定しません。あくまで現時点での打牌比較です。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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