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ネマタの戦術本レビュー第868回「『ウザク式麻雀学習 牌効率』著:G・ウザク その12」

ネマタの戦術本レビュー第868回「『ウザク式麻雀学習 牌効率』著:G・ウザク その12」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

亜リャンメン

テーマ45

 亜リャンメンはヘッドを作ることにかけては4連形と同等ですが、ターツに関しては通常の浮き牌よりやや強い程度。よって4連形や中ぶくれに比べると劣ります。

 4連形、中ぶくれ>亜リャンメンの法則が崩れるケースとして、「現麻本」ではの形を取り上げました。ツモでピンズ3メンチャンが残るところがポイントになります。この形に気付けた時はちょっと嬉しかったですね。

テーマ46

 亜リャンメンはヘッドが作りやすいので、ヘッドレス形では残すことが多いのですが、ヘッドを作りやすいのは亜リャンメンだけとは限りません。ターツ部分もヘッドが作りやすければ、メンツもできるターツを残した方が有利になることも多いです。

 例題Aはソーズの部分が後で取り上げられていますがリャンメンカンチャンの形に相当。一見が離れて見えるので認知しにくい形なので押さえておきましょう。

 例題Bはマンズのカンチャンが4連形を含む形。ツモでもテンパイに取るに越したことはないので切りが有力になります。

 ヘッドが作りやすいからヘッドレス形で価値が高くなると言うことは、逆に言えば単純な浮き牌でもヘッド候補にしたい牌があれば亜リャンメンを残す理由も薄れるということ。本書で触れられているように、単騎待ちになっても残したい牌がある。あるいはこの牌を切るテンパイにはいずれにせよ取らないというのであれば、形にこだわらず亜リャンメンを切る選択が候補に挙がります。

テーマ47

 亜リャンメンの形が残るとどうしてもリーチをためらってしまうという打ち手が少なからず居ます。純粋なリャンメンより弱いとはいえ、カンチャンよりは強く、カンチャンテンパイでも大概はリーチした方がよいので、基本は亜リャンメンでもリーチを打ちます。

 しかし、「亜リャンメンは何となくアガれなさそう」という感覚自体は、単なる思い込みというわけでもありません。本書の「亜リャンメンの価値」のグラフが、「アガれなさそう」という感覚の正体とも言えます。

 待ちが十分に残っているうちは、リャンメンも亜リャンメンもアガリ率に大きな開きはありませんが、実戦では場に多く見えてしまう、他家に使われてそうという理由で待ちが悪くなる場合があります。多少待ちが悪くなっても、元々アガリやすいリャンメンはそこまで影響を受けませんが、亜リャンメンは強く影響を受け、その価値が暴落する場合もあります。亜リャンメンなら他の待ちに変えることもできるので、価値が大きく下がる時の印象が特に強く残りやすいのではないでしょうか。

テーマ48

リャンメンとカンチャンの比較もしてみると、なおのこと「亜リャンメンがアガれなさそう」と感じる正体が分かりやすくなります。先程と同じ理屈であれば、カンチャンはなおのこと価値が暴落する場合がありますが、カンチャン待ちはスジやノーチャンスといった他家から出やすくなるケースがあります。特に枚数が少ないほど、シャンポンや単騎に当たりづらく、他家も手牌で使いにくいうえに待ちとして盲点になるので出アガリしやすくなるという効果が強くなるのです。

 直接待ちを比較することはありませんが、アガれなさそうと感じる亜リャンメンよりは、まずまずアガれそうなカンチャン待ちの方が実際にアガリやすいということも多いのではないでしょうか。実際にリーチを打つかどうかはともかく、ヘッドが無く亜リャンメンかノベタンが待ちとして残りそうな手牌の時には意識しておくようにしましょう。

ウザク式麻雀学習 牌効率

もっとも早くテンパイするには? アガリへの効率的な考え方とは? これまで発行した「麻雀傑作何切る300選」「麻雀定石何切る301選」の理解がぐっと深まる「牌効率」の考え方をやさしく解説。「何切る」読者なら絶対に欲しくなる、そしてこの本を買った人は逆に「何切る」本が欲しくなること必至!

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著:G・ウザク(@mjbook
単行本:1,404円
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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