- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
SYSTEM33
受け入れを増やす牌は安牌より優先して残すのが原則でしたが、受け入れを増やさない手変わり牌と安牌との比較となるとややこしくなります。一言でまとめるなら、「どちらを残した方が、他家のテンパイが入った段階で押し返せる可能性が高くなるか。」が判断の肝です。
本書の牌姿のようにメンタンピンのリャンメン×2の1シャンテンなら、後手を引いてもある程度押し返すことを想定するので安牌残し。ドラが浮き牌の中張牌であっても、基本は先切りすることになりそうです。一方、1シャンテンとはいえ悪形残りかつのみ手であれば、安牌を残しておいたところで結局ほぼ降りることになります。安牌を残さないと降りるのが難しいのでなければ、先にドラを重ねて押し返す可能性が残る手組を目指します。
押し返さない手牌かつ、安牌を残さないと降りるのが難しい手牌なら、第3の選択肢。受け入れが減るとはいえシャンテンを維持するフォロー牌切りや、価値の低いターツを落とす手が候補に上がります。元々自分のアガリが厳しいなら、受けを狭めてもアガリ逃しのリスクが薄く、ドラを切ってポンした他家にツモられるのも避けたいところです。
SYSTEM34
オーラストップ目とありますが、残り局数が少ない場合はオーラス以外でも有力になることもありそうです。「自分のアガリが見える時(リーチに行きやすい、あるいは他に鳴き手役がある」「アガリに行きたい時(自分のアガリ以外でトップを逆転される可能性が高い」は、他家にどう思われようとおかまいなしにさっさと切り飛ばすのが得策です。
ドラとはいえ役牌の重なりを残した方がアガリやすそうなくらいアガリに遠い手、自分のアガリ以外でトップを維持しやすいとなれば話は別。満貫未満の手ならアガられてもトップを維持できるなら、ドラ役牌を絞って、下家が満貫未満の鳴き手であることを期待してアシスト。強引に染め手を狙って、逆転手ができる可能性がある他家の足止めを期待することもあるでしょう。「ドラを切る馬鹿、切らぬ馬鹿」という格言があります。それだけ、ドラに意識が向かわず安易に切ってしまう人も、こだわり過ぎて残してしまう人も多いもの。上手く使い分けられるようにしたいですね。
麻雀勝ち確システム
1巡でも早く敵を押さえつけ自由に打たすな!!システムだけで天鳳最速十段、2年連続関東最強位の山越貴広さん(@yamakoshitenhou)によるプロが書けない異端の戦術!!
限りなくシンプルに、すぐに取り入れられる戦術集。
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システムとして取り入れやすい手軽さを最優先してます。
著者の麻雀の中心であるリーチから始まり、今まで皆さんがあまり使ったことのないであろう戦術、また麻雀を打つ上で大事な「メンタル」についても。フリー、大会、天鳳、どのフィールドでも必ず成績は上がり、麻雀が今よりもっともっと楽しくなることでしょう。