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ネマタの戦術本レビュー第1014回「『麻雀勝ち確システム』編 その13 著:山越貴広」

ネマタの戦術本レビュー第1014回「『麻雀勝ち確システム』編 その13 著:山越貴広」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

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手組のミスでよくあるのは、「残さなくて済んだはずのフリテンに気付かないこと。」。場の情報を把握する段階においては、フリテンの可能性を見落とさないことは重要事項です。

しかし、情報を把握したうえで何を切るのが良いかを考える段階においては、フリテンの可能性は思われているほどデメリットにならないもの。フリテンの可能性が残るリャンメン>カンチャン。フリテンの可能性が残るリャンメンを作る浮き牌>その浮き牌よりリャンメンを作りにくい浮き牌。この原則を押さえておきましょう。

フリテンの可能性がデメリットとして過大評価されがちなのは、「フリテン」という、麻雀を覚える過程でネガティブな印象が残りがちな名前がついているためでもあるでしょう。フリテンはあくまでテンパイした時の話です。個人的には、「フリテンターツ」ではなく、「を切っている受けのリャンメン」のように、名前が長くなるとはいえ、ターツの性質をそのまま示している表現が浸透するのが望ましいと思っています。

SYSTEM36

フリテンリーチでもリャンメンなら、アガリ率はフリテンでないカンチャンリーチよりやや下回る程度。アガった時にツモの1翻が必ずつくので、収支期待値ではフリテンリャンメンが勝ります。先制ならのみ手カンチャンでも、放銃リスクを恐れてリーチを控えるほどではないことは以前取り上げた通りです。

鳴き手でフリテンリャンメンとフリテンでないカンチャンを選べる場合は、「ツモの1翻がつかない」「リーチほど他家が降りない」ことからカンチャンに受けることが多そうですが、これもケースバイケース。ドラポン等で他家が明らかに降り気味に打っているのであれば、フリテンリャンメンに受けて悠々とツモアガリを狙います。

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テンパイ以前であれば、自分で受け入れを切っているターツの価値は鳴き手の方がむしろ高い。鳴いて解消できる可能性があり、こちらの仕掛けをケアしてくる上家からも鳴けることが期待できるためです。今回の手牌はフリテンが残ったところで3メンチャンなので、なおのこと残しに分があります。

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アガリの可能性自体が低い場合も、フリテン残りがさほどデメリットでなくなります。形テン狙いなら上家から鳴きやすい受けを残す一手です。自分が下家に絞る立場の場合も、早い巡目で下家が切った牌ほど、現物であっても下家が鳴く可能性が高くなることは押さえておきましょう。「フリテン」関連の技術は、「知識が無いと発想も起こらない」「知識があっても意識していないとできない」ものが多いので、ライバルと差をつけるためにも押さえておきましょう。

麻雀勝ち確システム

1巡でも早く敵を押さえつけ自由に打たすな!!システムだけで天鳳最速十段、2年連続関東最強位の山越貴広さん(@yamakoshitenhou)によるプロが書けない異端の戦術!!

限りなくシンプルに、すぐに取り入れられる戦術集。

史上初「1ページ1戦術」構成!
無駄を一切排除!
どのレベルの人が読んでも「ぱっと視覚的に」分かりやすい!
システムとして取り入れやすい手軽さを最優先してます。

著者の麻雀の中心であるリーチから始まり、今まで皆さんがあまり使ったことのないであろう戦術、また麻雀を打つ上で大事な「メンタル」についても。フリー、大会、天鳳、どのフィールドでも必ず成績は上がり、麻雀が今よりもっともっと楽しくなることでしょう。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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