- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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問題29 リーチをするタイミング
空切りできる牌を引いたのであれば、他家に情報を与えにくいように空切りリーチを打つに越したことはありません。しかし、麻雀は先手でリーチを打てばそれだけで有利になるゲーム。即リーチにいかない理由があるとはいえ、リーチをする巡目を遅らせることはそれだけ相応の損失があるということでもあります。
ツモ切りリーチは読まれやすいとはいえ、空切りにすることでアガリ率が通常のカンチャンからリャンメン程度にまで上がるとも考えにくいところですし、そもそもテンパイした時点で手変わりはツモくらい。ポンによってよりリーチ寄りになったというのも間違いありませんが、それまではダマ有利とも考えにくいのです。
よって今回くらいの手牌であれば即リーチを選びますが、問題1でも取り上げられていたように、最初の時点でリーチもダマも大差無しと判断できるのであれば、こうした理由で途中でリーチに切り替えることも少なからずあります。
問題30 トップ目で局を進めたい時の考え方
一般的に絞りが損とされるのは、「そもそも鳴かれない牌であれば一方的に絞り損」「鳴かれる牌だとしても、絞った他家が不利になる代わりに別の他家二人が有利になる」ため。逆に言えば、「鳴かれる可能性が高いことが読める」「別の他家二人が有利になるのは自分にとっても好都合」であれば、絞るケースも増えます。今回の局面は下家の親とトップ争い、別の他家二人とは余裕のある点差なので、まさに絞りを意識する局面と言えます。
これで下家も対門もアガリに近いと読めるのであれば、対門がアガる可能性を最大限に上げるためにも絞りが特に有効と言えますが、この段階では下家も対門もそこまでは分かりません(下家はアガリに遠くても役牌だけは鳴いて進めるのが合理的、対門も遠いところから強引に客風をポンしたケースを否定しづらい)。こちらも仕掛けがきく2シャンテン。この段階で特にメンツになりにくいドラ表示牌カンをカンチャンで鳴かれることは避けたいですが、リャンメンなら絞ったところで手を進められやすいとみてくらいは切ってそうです。
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