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ネマタの戦術本レビュー第428回「現代麻雀最新セオリー 著:雀ゴロK その5」

ネマタの戦術本レビュー第428回「現代麻雀最新セオリー 著:雀ゴロK その5」

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第1章No.5

 麻雀において「枚数差」を考える場合は、元々の受け入れ枚数が多いほど「枚数差」の影響が小さく、少なくなればなるほど大きいということを押さえておく必要があります。山に1枚も残っていない牌をツモることは絶対にないため、0枚と1枚には明確な隔たりがありますが、何十枚も残っているのであればどちらを選んでもツモれるでしょうから枚数差を考慮する必要がほとんどありません。

 今回の結果についてですが、「端牌待ち」が有利なケースは有利と言ってもかなり微差。「枚数重視」が有利なケースはそれに比べれば結構な差がついています。元々の枚数が少ないほど1枚差の影響が大きい一方、リャンメン待ちという時点でそれなりにアガリやすいので端牌待ちである影響はそれほど大きくないためでしょうか。「他家が使いにくい、他家から読まれにくい」待ちで待つことによるアガリ率上昇の効果は、むしろ元々の枚数が少ない悪形待ちの時ほど効果的(字牌単騎なら生牌より1枚切れがアガリやすく、残り1枚の2枚切れであっても終盤は生牌よりアガリやすいように)なので、数牌のスジやノーチャンスが待ちになった場合にどうなるかが気になるところです。

 ちなみに2度受けターツを残す選択についてはブログ「とりあえず麻雀研究始めてみました」で考察されています。基本はやはり2度受け落としが有利ですが、この程度の差であれば2度受けでないリャンメンが2枚多く切れているといった理由で2度受けを残すこともありそうです。実戦で「どちらが有利か」にばかり目が向いて「第3の選択肢」を見落とさないようにしたいものです。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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